2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12202002
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
相垣 敏郎 東京都立大学, 助教授 (80150879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 茂生 理化学研究所, CDB, グループディレクター(研究職) (60183092)
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Keywords | ショウジョウバエ / 強制発現システム / LM-PCR / GAL4-UASシステム / ゲノム配列 / 選択的スプライシング / 突然変異体 / GSベクター |
Research Abstract |
ショウジョウバエのゲノムに存在する約14,000の遺伝子のうち、約2/3は機能を破壊しても明瞭な表現型を示さないものと推定されている。これは、類似の機能をもつ遺伝子がゲノムに複数存在することや、表現型に異常があっても容易に検出することができないことによるものと考えられる。遺伝子機能の体系的な解析においては、できる限り多くの遺伝子座について表現型データを取得し、その情報を遺伝子(ゲノム配列)と効率よく対応させていく方法論が望ましい。本研究では、ショウジョウバエゲノムの遺伝子機能を体系的に解明することを大きな目的としている.本年度は以下の項目について研究を行った。1)GSベクター挿入サイト近傍の遺伝子推定GSベクター挿入サイト近傍の遺伝子推定:本プロジェクトで確立したLM-PCR法を用いて、12,000系統のベクター挿入サイトのマッピングを完了した。ベクター挿入地点と強制発現される遺伝子の関係はゲノム構造が複雑な場合には単純ではない。遺伝子と挿入サイトの位置関係を整理して、GAL4と交配したときに強制発現される遺伝子を推定した。いくつかの座位については実験的検証も行った。また、挿入地点近傍に未知の遺伝子あるいは未知の転写開始点が存在する可能性を追求した。しかし、GAL4で強制発現を誘導し、強制転写産物の解析を行ったが、明確なコーディング領域は認められなかった。2)推定強制発現遺伝子と表現型の関連データベースの作成:研究班員以外の研究者グループを含めて、GS系統を用いて確認された表現型情報を全て収集した。3)選択的スプライシングバリアントと表現型の多様性:同一遺伝子座に由来する異なる転写産物間で表現型の差異を比較検討し、スプライシングバリアントの機能分化を検証した。
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Research Products
(6 results)