2004 Fiscal Year Annual Research Report
染色体構造異常を利用した疾患関連遺伝子群の解析法の開発
Project/Area Number |
12204005
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Research Institution | Toyama University, Faculty of Engineering |
Principal Investigator |
磯部 正治 富山大学, 工学部, 教授 (70211050)
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Keywords | 染色体異常 / 成人T細胞白血病 / BAC / SNP |
Research Abstract |
1)成人T細胞白血病(ATL)では、ヒト14番染色体、2番染色体、ならびに17番染色体の各長腕に染色体異常の集積領域が存在する。以前われわれは、14番染色体の染色体好発領域近傍からATLの発症に深く関わる遺伝子を同定しATL1と命名した。今回、このATL1遺伝子座と2番染色体ならびに17番染色体の染色体転座好発領域との染色体転座を有する症例を見いだし、これらの染色体転座の切断点を単離を行い、近傍の遺伝子を同定した。 2)任意のBACクローンにコードされる遺伝子発現領域を同定するため、大腸菌の相同組換え系を利用してBACクローンの任意の箇所にプロモーター配列を挿入後、細胞株に導入し、強制的にBAC内に存在する遺伝子を発現させた後、対応するcDNAを単離し、BAC内にコードされた遺伝子の構造を明らかにするための手法を開発した。 3)多因子疾患では、イントロンに存在する特定のSNPと疾患との関連がしばしば検出される。しかし、そのようなSNPの機能解析法は、未だ確立していない。そこで大腸菌の相同組換え技術を応用し、疾患関連遺伝子を含むBACクローンの修飾を行い、SNPの機能を解析するための方法論を開発した。
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Research Products
(5 results)