2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12204007
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
牧野 英一 愛媛大学, 医学部, 教授 (50009578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 春彦 愛媛大学, 医学部, 助教授 (90294800)
大沼 裕 愛媛大学, 医学部, 助手 (00294794)
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Keywords | 糖尿病 / 感受性遺伝子 / SNP / 多型 / レジスチン / 転写因子 / アディポサイトカイン / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
糖尿病発症予防法の確立には感受性遺伝子の同定が必須である。本研究は、single nucleotide polymorphism (SNP)を用いた候補遺伝子解析等による糖尿病感受性遺伝子の同定を目的とする。 1型糖尿病については、そのマーカーであるglutamic acid decarboxylase (GAD)抗体陽性者をインスリン依存(IDDM)と非依存(NIDDM)に分類し、HLAをタイピングした。小児発症1型糖尿病と比較し、発症年齢の上昇と共にDR9/DR4頻度比が大きくなることを明らかにした。 2型糖尿病については、候補遺伝子として有力なインスリン抵抗性惹起性アディポサイトカインであるresistinのプロモーターSNPが2型糖尿病原因遺伝子の一つであることを見出した。すなわち、患者/対照各200名で-420C>GのGアレルが2型糖尿病と関連傾向を示し、G/G genotypeが2型糖尿病で約2倍と有意に多かった。ゲルシフトアッセイ(EMSA)では、転写因子Sp1及びSp3が特異的に-420Gを持つDNAエレメントを認識した。また、内因性Sp転写因子を欠くSL2細胞において、Sp1あるいはSp3を過剰発現させると、-420Gを有する変異レポーターのプロモーター活性は、-420Cの正常レポーターに比し4ないし10倍に増強した。さらに、患者/対照各550名までタイピングした結果もG/Gが2型糖尿病で有意に多かった。他の3論文を統合したmeta-analysisでも関連を碓認した。最後に、血中レジスチン濃度を測定したところ、G/G>C/G>C/C genotypeの順に高かった。以上のことから、-420がGの場合は、Sp1/3が特異的に認識し、レジスチン転写活性及び血中濃度を上昇させ、インスリン抵抗性を惹起することにより2型糖尿病の感受性を高めることが考えられた。
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Research Products
(2 results)