2000 Fiscal Year Annual Research Report
合成DNAマイクロアレイによる病態関連遺伝子発現解析法の開発
Project/Area Number |
12204044
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 慎哉 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70251444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 浩介 東京工業大学, フロンティア創造共同センター, 助手 (20262074)
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Keywords | DNAマイクロアレイ / 病態関連遺伝子 / ウイルス感染 / 抗炎症剤 |
Research Abstract |
平成12年度は、まずオリゴDNAを市販のスライドガラス上に効率良く固相化する方法を開発した。次に、均質なマイクロアレイを一度に84枚作製できるマイクロアレイ作製装置およびプログラムソフトウエアを開発した。さらに、2708ヒト遺伝子について80merのヌクレオチドを設計・合成・アレイ化し、ヒトサイトメガロウイルスを対象としてウイルス感染に伴って変化する宿主遺伝子発現変化を解析し、今年度の目標である系の確立を確認した。 以上の結果をもととして、合成DNAマイクロアレイ技術に関する以下の特許申請を行った。 A:発明の名称:試料チップ作製用分注針の洗浄方法 願書番号:特願2000-53109号 B:発明の名称:ポリヌタレオチドマイクロアレイの作製方法、作製装置ならびにポリヌクレオチドマイクロアレイ 願書番号:特願2000-139926号 C:発明の名称:試料チップ作製方法 願書番号:特願2000-147606号 D:発明の名称:核酸標識方法および核酸標識用キット 願書番号:特願2000-254172号 ウイルス感染に伴う細胞応答のトランスクリプトーム解析に関しては、スタンフォード大学などの創始グループが最大約8,000遺伝子について報告しており、今後、さらに対象遺伝子の数を大きくし、大量の情報を得るべく国内外を含めて凌ぎを削っている状況にある。マイクロアレイの技術そのものがいまだに発展途上にあるため、技術的な問題をいかに早く克服して質・量ともに優れたデータを集積できるかどうかに成功の鍵があるといえる。本研究は独自のマイクロアレイ技術に基盤を置くもので、量産へむけての障害をほぼ克服済みであり、今後、先行するパイオニア等に十分伍していけるものと考える。
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