2000 Fiscal Year Annual Research Report
2型糖尿病患者におけるインスリン抵抗性に関与する遺伝的要因の解析
Project/Area Number |
12204092
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
南條 輝志男 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40164511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 浩人 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (90238684)
西 理宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90228148)
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Keywords | インスリン抵抗性 / ミニマルモデル / 遺伝子多型 / 肥満 |
Research Abstract |
平成12年度「2型糖尿病患者におけるインスリン抵抗性に関与する遺伝的要因の解析」の課題にて特定領域研究Cの交付を受け、遺伝子サンプル収集、Minimal model法によるインスリン抵抗性の解析を糖尿病患者約150例、非糖尿病者約50例行った。非糖尿病者のサンプル収集がやや遅れている。また、糖尿病患者では代謝性因子によりインスリン抵抗性が影響を受けるため、できるだけ代謝性因子の影響を除外し、遺伝的素因のインスリン抵抗性への影響をさらに明らかにするため、血糖コントロール良好、非肥満、正常血圧、正脂血症の糖尿病例においてMinimal model法にてインスリン感受性を解析し、なおインスリン抵抗性を示す十数例を見いだした。本群について骨格筋グリコーゲン合成酵素、β3アドレナリン受容体遺伝子などを解析したが、対照群と有意差はなく、現在の所その遺伝的素因は明らかではない。今後さらに他の候補遺伝子に関して検討予定である。レプチン、メラノコルチン4型受容体についても解析を行い、レプチンに関しては変異は認められなかったが、肥満とリンクする多型を同定した(JMol Med78:516-520,2000)。本多型のインスリン抵抗性への関与については高度肥満者においては肥満自体によるインスリン抵抗性の関与が大きく評価は困難であり、また本多型は非肥満者では頻度が極めて低い。現在軽度肥満者において本多型を有する症例の蓄積とインスリン感受性の評価を続行中である。メラノコルチン4型受容体についてはいくつかの多型は見いだしたが、有意な関連は認められていない。また、インスリン抵抗性との関連が報告されているPC-1(Plasma cell differentiation antigen)遺伝子のK121Q多型についても検討中である。
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Research Products
(1 results)