2004 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌の増殖と細胞分化を規定する蛋白質ネットワークの解明
Project/Area Number |
12206007
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小笠原 直毅 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10110553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金谷 重彦 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (90224584)
河村 富士夫 立教大学, 理学部, 教授 (10126039)
吉川 博文 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50175676)
渡部 一仁 摂南大学, 薬学部, 教授 (20107105)
佐藤 勉 東京農工大学, 共生科学技術研究部, 助教授 (70215812)
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Keywords | 枯草菌 / ゲノム / 蛋白質間相互作用 / 胞子 / 必須遺伝子 / リボゾーム |
Research Abstract |
1.増殖必須蛋白質間の相互作用の解析:細胞内複合体をホルマリン架橋した後、タグを用いて精製し、その構成蛋白質を質量分析計で同定する方法を開発した。FtsA複合体解析から、新たにYlmFが細胞分裂装置の一員であることを同定した。 2.機能未知必須遺伝子の機能解析:機能未知必須遺伝子のうち、YneSはリン脂質の合成に必須であることを明らかにした。また、GTP結合蛋白質YlqFは50sリボゾームと相互作用し、リボゾームサブユニットの会合に関与することが示唆された。 3.リボソーム蛋白質およびリボソーム会合因子の機能解析:57種のリボソーム蛋白質遺伝子群の破壊を試み、既知の3種も含めると、23種の遺伝子が単独破壊可能であるという結果を得た。 4.最小ゲノム機能の同定:必須機能を担うパラログ5組(fabHA-fabHB、spoIIIJ-yqjG、polA-ypcP, thrS-thrZ, def-ykrB)のうち、PolAとYpcPは岡崎フラグメントのプライマーRNA除去に必須と考えられることを明らかにした。 5.胞子形成蛋白質の細胞内局在:ylbO遺伝子破壊株では、胞子外殻タンパク質をコードするcgeA, cotG, cotYの転写量が減少し、変異胞子のリゾチーム抵抗性も野生型胞子と比べて低下しており、YlbOは枯草菌胞子形成期に転写制御因子として機能することが示された。 6.胞子形成開始に関わるシグナルの同定:胞子形成開始に必須な新規遺伝子yaaTの2種類のサプレッサーが、RNAポリメラーゼβサブユニットをコードするrpoBおよび胞子形成開始に必須なリン酸リレーに関与するKinE内に変異が生じていることを明らかにした。また、YheH/Iトランスポーターの過剰発現で胞子形成が低下し、胞子形成開始の外界シグナルをKinAに伝達していることが示唆された。
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Research Products
(4 results)