2004 Fiscal Year Annual Research Report
脳の老化により発現・機能が変化しアルツハイマー病の発症を促進する因子の同定
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12210021
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Research Institution | NATIONAL INSTITUTE FOR LONGEVITY SCIENCES |
Principal Investigator |
田平 武 国立長寿医療センター, 研究所, 研究所長 (80112332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 愼 国立長寿医療センター, (研究所)・加齢動物育成室, 室長 (70134624)
荒木 亘 国立精神・神経センター, 神経研究所・疫病研究第6部, 室長 (60311429)
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Keywords | アルツハイマー病 / βアミロイド / アポトーシス / グリピカン1 / ネプリライシン / 老化 |
Research Abstract |
1.ADの発症には脳の老化に伴って変化する物質の関与があると考えられる。Neprilysin(NEP)は老化によりその発現及び活性が低下すると言われ、一つの候補物質になると考えられる。そこでNEPノックアウトマウスとPS1トランスジェニックマウスをかけ合わせ、AD変化が増強されるか否かを調べた。その結果、免疫組織染色により細胞内Aβ40の蓄積増加が見られた。しかし、細胞内Aβ40の増加はPS1変異TGと野生型TGの両方に見られた。現在シナプスの変化、神経細胞死等を検討中である。Aβの蓄積を見るにはやはりヒト型Aβの強発現が必要と考えられ、さらにhAPPトランスジェニックマウスとの交配を行う必要がある。 2.Aβによる細胞死のメカニズムを明らかにする為にAβと結合する物質をtwo hybrid systemでスクリーニングし、新規物質を見出したので、AB-DIPと命名した。AB-DIPはCARDドメイン、核移行シグナル、カスパーゼ切断部位を有し、AB-DIPを強発現するとそれ自体で細胞死が誘導され、Aβとの共存で細胞死は増強された。ドミナントネガティブAB-DIP及びAB-DIPのsiRNAはAβによる神経細胞死を抑制した(Lakshmana MK et al. FASEB J, inpress)。
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