2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12210066
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70293248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福沢 一吉 早稲田大学, 文学部, 教授 (00156762)
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Keywords | 運動計画 / 最適化軌範 / 3次元運動 |
Research Abstract |
平成12年度は以下の研究を実施した. (1)3次元運動の軌道計画(3次元書字運動への拡張) ヒト腕を2リンク2自由度の2次元平面運動から,2リンク4自由度の3次元空間運動に拡張し,2次元運動用に提案されたEuler-Poisson方程式を満足させるアルゴリズムを応用して,指令トルク変化最小規範の軌道計算アルゴリズムを提案し,最適化原理に基づいた規範(躍度最小規範,関節角躍度最小規範,トルク変化最小規範,指令トルク変化最小規範)による軌道とヒトの計測軌道の比較検討を行った.比較は,(A)軌道の2誤差,(B)軌道の面積誤差,(C)速度の2乗誤差,(D)関節角の2乗誤差,(E)トルク2誤差,の誤差指標について行った.その結果,有意に指令トルク変化最小規範による軌道の方が計測軌道をよく再現していることを確認し,3次元の運動においても,指令トルク変化最小軌範によるヒト腕の軌道計画の可能性を示唆した.今後,この結果をもとに3次元運動を含んだ書字運動モデルを構成し,書字の脳内メカニズムの検討に展開する予定である. (2)失書患者の心理行動実験 事前実験において健常者に対して行った矢状面における運動時間を変化させての到達運動を,失書患者に対しても計測し,健常者との違いの解析を開始した.矢状面の健常者の運動においては,明らかに3次元方向の最高通過点が,運動時間によって変化していることが確認されており,それが失書患者においてどのように変化するか,今後,詳細な検討を進めて行く予定である.
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[Publications] Fukuzawa,K.,Wada,Y.: "Rethinking Neuropsychological Writing Impairment An implication from computational theory of cursive handwriting"International Workshop on Computational Handwriting Models. (2000)
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[Publications] Wada,Y.,Takeyuki,A.,Kazuyoshi,F.: "`A computational trajectory formation model for the human sagittal plane movement at various motion durations"Neurocomputing. (in press). (2001)
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[Publications] Wada,Y.,Takeyuki,A.,Kazuyoshi,F.: "An examination of a relation between hand height position and motion duration on the human sagittal plane movement based on the minimization principle"Neurocomputing. in press. (2001)
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[Publications] 山中和博,和田安弘,川人光男: "3次元運動軌道生成における軌道計画規範の検討"電子情報通信学会信越支部大会講演論文集. 337-338 (2000)
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[Publications] 山中和博,和田安弘,川人光男: "3次元ヒト腕運動における軌道計画規範の比較検討"電子情報通信学会NC研究会. NC2000-68. 55-62 (2000)