2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12210117
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
住本 英樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30179303)
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Keywords | ミクログリア / 活性酸素 / NADPHオキシダーゼ / アミロイドペプチドAβ / fMLP / シトクロムb_<558> |
Research Abstract |
本研究では、「ミクログリアによる活性酸素生成」における食細胞NADPHオキシダーゼの役割について検討した。ミクログリアは、オキシダーゼ構成成分であるシトクロムb_<558>及びP47^<phox>とp67^<phox>を豊富に発現していること、細胞レベルでの最も強力なオキシダーゼ活性化剤であるPMA刺激により大量のスーパーオキシド(O_2^-)を生成すること、このO_2^-はオキシダー阻害剤DPIにより著明に抑制されること、等を見いだした。以上の知見はミクログリアに食細胞NADPHオキシダーゼ系が存在し、この系によって刺激依存性にO_2^-が生成されうることを意味する。 更に私共は、アミロイドペプチドAβ(25-35)および細菌由来ホルミルペプチドfMLPが濃度依存性に(EC50はそれぞれ〜4μMと〜0.1オM)、ミクログリアによるO_2^-生成を強力に誘導することを見いだした。Aβ(25-35)やfMLPによるO_2^-生成も、DPIがほぼ完全に阻害することから、NADPHオキシダーゼによるものと考えられる。また、PI3キナーゼ阻害剤であるwortmaninやLY294002は、Aβ(25-35)及びfMLP刺激によるO_2^-生成を著明に抑制したが、PMA刺激によるO_2^-生成には影響を与えなかった。一方PKC阻害剤は、PMA刺激によるO_2^-生成を完全に抑制するものの、Aβ(25-35)やfMLP刺激によるO_2^-生成には弱い抑制効果しか示さなかった。以上のように、Aβ(25-35)及びfMLPはPI3キナーゼを介してNADPHオキシダーゼを活性化し、ミクログリアのO_2^-生成を引き起こすと考えられる。Aβ(25-35)やfMLPがミクログリアを活性化し大量のO_2^-生成を誘導するという本研究の知見は、アルツハイマー病や細菌感染時の病態形成に、O_2^-に由来する種々の活性酸素が深く関与している可能性を示唆している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Takeya,R., et al.: "Interaction of the PDZ domain of Human PICK1 with Class IADP-Ribosylation Factors."Biochemical and Biophysical Research Commucations. 267. 149-155 (2000)
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[Publications] Shiose,A.& Sumimoto,H.: "Arachidonic acid and phosphorylation synergistically induce a con formational change of p47^<phox> to activate the phagocyte NADPH Oxidase."The Journal of Biological Chemistry. 275. 13793-13801 (2000)
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[Publications] Tanaka,H., et al.: "A Novel Intracelluar Membrane-Bound Calcium-Independent Phospholipase A_2"Biochemical and Biophysical Research Commucations. 272. 320-326 (2000)
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[Publications] Shiose,A., et al.: "A Novel Superoxide-producingNAD(P)H Oxidase in Kidney"The Journal of Biological Chemistry. 276. 1417-1423 (2001)
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[Publications] Noda,Y., et al.: "Human hpmplogues of Caenorhabditis elegans cell polarity protein PRA6 as an adaptor that links the samll GTPases Rac and Cdc42 to atypical protein kinase C"Genes to Cells. 6. 107-119 (2001)
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[Publications] 住本英樹,伊藤隆司: "ドメイン構造からみた活性酸素生成のシグナリング"実験医学. 18. 2505-2511 (2000)
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[Publications] 栗林太,住本英樹: "基礎生化学実験法"東京化学同人. 245 (2000)
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[Publications] 住本英樹: "バイオサイエンスの新世紀・第5巻"共立出版. 196 (2000)