2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12212002
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Research Institution | International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
笹月 健彦 国立国際医療センター(研究所), 総長 (50014121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有村 佳昭 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80305218)
苗代 康可 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80347161)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
横田 淳 国立がんセンター研究所, 部長 (10191503)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
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Keywords | 胃がん / ゲノム / 遺伝子多型 / 連鎖解析 / 相関解析 / SNP / マイクロサテライト |
Research Abstract |
胃がんの発症感受性を規定する遺伝要因の解明を目的として、1)罹患同胞対法による全ゲノム連鎖解析、2)連鎖領域における相関解析、3)SNPを用いた候補遺伝子解析、を進めた。胃がん試料収集委員会にて収集された170組の胃がん罹患同胞対を対象として全ゲノムスキャンを用い、MAPMAKER/SIBおよびMerlinによる罹患同胞連鎖解析を行なった。その結果、染色体領域1p32、2q33、11p14、21q21にLOD値が1.3から1.7を示す連鎖領域を見出した。罹患同胞を性別、年齢、発症部位、組織型などに分類し再解析したところ、近位部に腫瘍を発症した患者を含む同胞群において、2q33がLOD値3.6を示した。この染色体領域に新たにマイクロサテライトマーカーを加え連鎖を確認した。21番染色体は早期にゲノム配列が明らかにされたこと、21q領域は日本人胃がんにおいてLOHを高頻度で認めることから、21qに位置する発現が明らかな70遺伝子を対象として、孤発症例を用いた相関検定を実施した。それぞれの遺伝子領域に10-30kb間隔で設定されたSNPを遺伝マーカーとして用い、Heat shock protein関連遺伝子であるSTCH遺伝子領域内に有意な差を示す複数のSNPを同定した。さらに、胃がん発症との関連が示唆される41候補遺伝子を相関解析し、女性罹患者に特異的に相関を示す一群のSNPをATM遺伝子領域内に同定した。ATMにはエクソンが66個存在するが、相関を示した領域は、エクソン15-35に位置する。これらのエクソンの塩基配列解析では、女性罹患者に特異的な多型あるいは変異は同定されなかったが、この領域のエクソンを利用する新規Short Isoformを同定し、この分子がキネトコア構成タンパクと結合することを明らかにした。
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Research Products
(6 results)