2004 Fiscal Year Annual Research Report
H.pylori感染スナネズミ腺胃発がん過程における遺伝子変異
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12213164
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Research Institution | Aichi Cancer Center |
Principal Investigator |
立松 正衛 愛知県がんセンター研究所, 腫瘍病理学部, 副所長兼部長 (70117836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 徹哉 愛知県がんセンター研究所, 腫瘍病理学部, 室長 (00236861)
池原 譲 愛知県がんセンター研究所, 腫瘍病理学部, 研究員 (10311440)
溝下 勤 愛知県がんセンター研究所, 腫瘍病理学部, 研究員 (40347414)
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Keywords | Helicobacter pylori / スナネズミ / プロモーター / 食塩 / NF-κB / Cag E / IL-1β |
Research Abstract |
1.低濃度〜高濃度の食塩がスナネズミ腺胃発がんに及ぼす影響の検討 ヒトで胃がんのプロモーターとして注目されている食塩について,Helicobacter pylori (Hp)感染スナネズミ腺胃発がんモデルを用いて、低濃度〜高濃度の食塩が腺胃発がんに及ぼナ影すを検討した。MNU投与Hp感染群では食塩摂取量増加に伴い腺胃発がん率は上昇した(P<0.0)。MNU非投与群では,食塩摂取により異所性増殖性腺管が有意に増加した(P<0.05)。食塩の用量依存性の胃発がん促進作用が確認され,食塩摂取制限の胃発がん予防への重要性が動物実験レベルで示唆された。以上より,食塩の用量依存性の胃発がん促進作用が確認され,食塩摂取制限の胃差がん予防への重要性が動物実験レベルで示唆された。 2.スナネズミ腺胃がん細胞株でのHpを介したNF-κB活性化の検討 Hpの胃がん細胞への影響のメカニズムを解明するため,スナネズミ腺胃がん細胞株での野生型Hp臨床分離株およびCag EノックアウトHp株のNF-κB経路への影響を検討した。胃がん細胞内のNF-κBがCagE依存性に活性化され,またIL-1β刺激により,IκB, Erk1/2 (p44/42MAPK)およびAKTのリン酸化が確認された。HpのCag Eを介した直接的あるいは炎症細胞からのサイトカインを介した間接的ながん細胞への増殖刺激が確認された。Hpのスナネズミを用いたin vivoおよびin vitroの検索系はヒト胃発がん機構解明に有用であると考えられた。
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Research Products
(4 results)