2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12215023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清木 元治 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10154634)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 香 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (70112068)
森本 幾夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)
|
Keywords | 浸潤転移 / メタロプロテアーゼ / 細胞運動 / MT1-MMP / MMP-7 / CD44 / CD82 / インテグリン |
Research Abstract |
細胞基質間接着は、多細胞生物における組織構築の骨組みとして重要であるだけでなく、組織における細胞の増殖、死、形態、運動などの様々な機能を制御する情報系としても重要である。従って、がん細胞周辺における細胞外基質環境の変化は、発がんの初期から転移の最終段階まで様々な影響を及ぼすと考えられる。本研究では、がん細胞が組織を浸潤する過程に焦点を絞り、細胞運動と連動した細胞外基質分解の分子機構を明らかにするとともに、新しいがん治療戦略の基礎を確立することを目的とする。今年度の成果は以下のようである。 がん細胞の浸潤装置としてのMT1-MMPがCD44を介して細胞骨格系と連動した制御を受けていることが明らかとなった。このことによって、細胞運動及び浸潤に際して酵素が細胞の運動先端部分に局在することを可能にすると考えられる。また、MT1-MMPはCD44のプロセッシングにも関与し、その切断は細胞運動に必須であった。また、MT1-MMPはラミニンのプロセッシングにも関与し、その切断は細胞運動を促進した。可溶性酵素であるMMP-7が細胞表面の糖鎖様受容体に結合し、細胞凝集作用があることが明らかとなった。このことにより細胞の転移能が促進された。CD82分子がβ1インテグリンと会合し、それぞれ独自の経路の刺激とともに共通な経路による刺激をも仲介していることをT細胞を用いて明らかにした。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Kojima,S. et al.: "MT6-MMP is the second GPI-anchored MMP."FEBS Letter. 480. 142-146 (2000)
-
[Publications] Nabeshana,K., et al.: "Front-cell-specific expression of MT1-MMP and gelatinase A during cohort migration of colon carcinoma cells induced by HGE"Cancer Research. 60. 3364-3369 (2000)
-
[Publications] Kim,K.R., et al.: "Transformation of MDCK epithelial cells by EB virus LMPS induced expression of Ets1 and inrasive growth"Oncogene. 19. 1764-1771 (2000)
-
[Publications] Yamanaka,H., et al.: "Expression and tissue localization of MT1,2 and 3-MMP in rheumatoid synovium"Laboratory Investigation. 80. 677-687 (2000)
-
[Publications] Ikashima,H., et al.: "Internalization of CD26 by mannose 6-phaphate/in salia-like growth factor II receptor contributes to T cell activation"Proceeding of National Acadency of Science, USA. 97. 8439-8444 (2000)
-
[Publications] Koshikawa,N., et al.: "Role of cell surface metalloproteinse MT1-MMP in epithelial cell migration over laminin-5"Journal of Cell Biology. 148. 615-624 (2000)