2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12215108
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
菅野 雅元 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40161393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 裕一 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70334175)
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Keywords | エピジェネティックス / クロマチン / 発がん / 蛋白質複合体 / 細胞増殖 / ポリコーム遺伝子群 |
Research Abstract |
ポリコーム遺伝子群の遺伝子産物はPRC-1,PRC-2/3/4蛋白質複合体を形成しエピピジェネティックな遺伝子発現制御などを介して細胞機能を制御している。複合体の酵素活性としてPRC-1はヒストンH2A-monoUbiqitination, SUMO E3-ligase活性、PRC-2にはヒストンH3-K9/27メチル化活性があることが分かっている。PRC-1複合体のサブユニットであるMel-18とBmi-1は構造が良く似ているが、「ガン抑制遺伝子」と「ガン遺伝子」と、発ガンに関しては性質が全く反対である事が分かっている。そこで、それぞれの蛋白質複合体を単離したところ、1種類と思われていたPRC-1複合体が実は2種類の異なる複合体であることが判明した。精製したそれぞれの複合体の細胞増殖に及ぼす影響、を調べるために細胞内にmicro-injectionをした所、(1)細胞増殖への影響が全く反対であること、(2)複合体でなく、Mel-18/Bmi-1蛋白質モノマーでは、細胞増殖への影響が見られないこと、などが明らかとなって、ポリコーム蛋白質複合体の細胞増殖への作用は「蛋白質複合体を介した制御」であることが明らかになった。さらに個体レベルで,mel-18が、ガン抑制遺伝子として機能し、「Haplo-insufficiency」によってガン化が起きる事が分かった。つまり、何らかの理由により、核内の2種類のポリコーム蛋白質複合体PRC-1のバランス制御機構が破綻・継続すると、細胞のがん化を引き起こすことが考えられる。この複合体の不安定化による転写抑制機構の破綻が、癌化の原因の一つと考えられる。
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Research Products
(2 results)