2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12217021
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
遠藤 啓吾 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10115800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織内 昇 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40292586)
井上 登美夫 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (80134295)
荒野 泰 千葉大学, 薬学研究院, 教授 (90151167)
飯田 靖彦 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60252425)
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Keywords | 放射線 / 免疫学 / 抗体 / 癌 / 遺伝子 |
Research Abstract |
モノクローナル抗体は対応する抗原と特異的に結合するが、放射性同位元素(アイソトープ;RI)で標識した抗体もまた抗原と特異的に結合し病巣に集積する。この性質を利用してRI標識抗体は副作用の少ない腫瘍特異的な治療法として臨床応用できると期待されている。抗体の標識に用いる治療用RIとしては、放射性ヨード(I)-131とイットリウム(Y)-90を用いて悪性リンパ腫を対象にB細胞表面抗原CD20に対するモノクローナル抗体を用いて検討した。イットリウム(Y)-90とDTPA結合抗CD20抗体は単に混和するのみで、DTPAを介してY-90標識され生体内でも安定していた。またY-90標識抗CD20抗体を投与したところ悪性リンパ腫患者で腫瘍の消失、縮小効果が確認された。Y-90と抗体との結合にDTPA以外のキレート剤DOTAを用いたDOTA結合抗体とも標識することができた。悪性リンパ腫以外の悪性腫瘍に応用すべく、担がんヌードマウス、放射性ヨード標識抗体を用いて新規モノクローナル抗体を検索している。 ポジトロン断層撮影(PET)を用いる検査及び拡散強調MRI画像がこれらの治療効果の判定に役立つことを明らかにした。Y-90標識抗CD20抗体による治療でもブドウ糖誘導体FDGを用いるPET検査でその治療効果を早期に評価することが可能であった。また拡散強調MRIの手法を用いるとFDG-PETよりもさらに小さな腫瘍の検出が可能で、ヒトでは5mmの大きさ、動物実験では15mgの腫瘍まで明瞭に描出することができた。拡散強調MRIはPETに比べ多くの病院で簡便に検査でき、放射性被ばくもないことから急速に普及するものと期待される。
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Research Products
(7 results)