2001 Fiscal Year Annual Research Report
臨床用遺伝子導入ベクター開発を目的としたコモンマーモセット前臨床動物系の確立
Project/Area Number |
12217027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷 憲三朗 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00183864)
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Keywords | コモンマーモセット / VSV-Gシュードタイプレンチウイルスベクター / 抗コモンマーモセットCD34単クローン抗体 / bcr / abl遺伝子 / GM-CSF / 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子遺伝子 / SAGE法 / 免疫遺伝子治療 |
Research Abstract |
(1)担腫瘍コマーモセットの作製:モンマーモセット造血幹細胞を識別できる可能性の高い、抗コモンマーモセットCD34単クローン抗体のクローン化に成功した。またVSV-Gシュードタイプレンチウイルスベクターを用いて、ヒト臍帯血CD34陽性細胞への高効率での遺伝子導入操作が可能であることを明らかにすることができた。これらの結果に基づいて、VSV-Gシュードタイプレンチウイルスベクターを用いて現在、コモンマーモセットCD34陽性細胞へのin vitroでのヒトbcr/abl遺伝子導入を行っており、同遺伝子導入細胞をまず、NOD/SCIDに移植し、ヒト型慢性骨髄性白血病発症の有無を観察予定である。一方これまで妊娠マーモセットに対して超音波ガイド下でヒト白血病細胞ならびにヒト臍帯血CD34陽性細胞を計13母体、30胎児に対して接種を行った。しかし出生したマーモセット末梢血中にはヒト型血球の生着は確認できなかった。すなわち本方法におけるヒト・コモンマーモセット造血キメラならびにコモンマーモセット白血病作成は極めて困難と考えられ、今後は前述の方法でのヒト白血病モデルの作製に集中して研究を進めていく予定である。(2)SAGE法による新規抗腫瘍免疫誘導分子遺伝子の同定と遺伝子導入ペクターの作製:既に当研究室で作製したGM-CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)免疫遺伝子治療のマウスモデル系(WEHI3B/BALB-cマウス系)において、抗腫瘍効果がin vivoで最も発現する段階での腫瘍縮小部分特異的に高発現している分子遺伝子をSAGE(sequential analysis of gene expression)法を用いて同定し、そのうちの4遺伝子について発現レトロウィルスベクターを作製した。現在これらの遺伝子導入ベクターのin vivoでの腫瘍形成抑制能について検定を開始してしいる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hibino, H., Tani, K., et al.: "Haematopoietic progenitor cells from common marmoset as targets of gene transduction by retroviral and adenoviral vectors"Eur J Haematol. 66. 272-280 (2001)
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[Publications] Duda, D.G., Tani, K., et al.: "Overexpression of the p53-induced brain angiogenesis inhibitor 1 suppresses efficinetly tumor angiogenesis. Br. J Cancer"Br. J Cancer. (in press).
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[Publications] Kuwabara, T., Tani, K., et al.: "Allosterically controllable maxizyme-mediated suppression of progression of leukemia in mice"Biomacromolecules. (in press).
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[Publications] Kawai, K., Tani, K.et al.: "Clinical course of an advanced renal cell carcinoma patient treated with GM-GSF gene therapy (GVAX) : The first experience of cancer gene therapy in Japan"Int J Urol. (in press). (2002)
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[Publications] Ohata, J., Tani, K., et al.: "Differential graft-versus-leukemia effect by CD28 and CD40 costimulatory blockade after graft versus-host disease prophylaxis"Clin Exp Immunol. (in press). (2002)
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[Publications] 谷 憲三朗, 浅野 茂隆: "再生医療〜Overview〜分子細胞療法2"先端医学社. 3-6 (2002)