2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12217097
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
日野田 裕治 山口大学, 医学部, 教授 (10165128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 光太郎 山口大学, 医学部, 助手 (50304481)
濱中 裕一郎 山口大学, 医学部, 助教授 (40189618)
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Keywords | RHAMM / mRNA / dendritic cells / MHC class II / cancer immunotherapy |
Research Abstract |
RHAMM (receptor for hyaluronan-mediated motility) mRNAを腫瘍抗原として樹状細胞療法の基礎的検討を行った。本mRNAはマウスの5種類の腫瘍細胞全てで発現していたが、正常組織では胸腺を除いて発現を認めなかった。RHAMMは細胞質内蛋白であるため、MHC class IIによる提示効率を高める目的でTRP-2との融合mRNAを作成した。RHAMM mRNA導入樹状細胞で免疫したマウスの脾細胞には明らかな殺細胞活性が誘導された。この誘導効果は抗CD4抗体投与で消失したが、抗CD8抗体は影響しなかった。EL4皮卞腫瘍(3日モデル)に対しても顕著な増殖抑制効果が観察されたが、この場合も抗CD8抗体ではなく、抗CD4抗体投与によってのみ治療効果が消失した。これらの結果から、本治療モデルにおいてはCD4+T細胞が抗腫瘍効果を発揮していることが示唆された。mRNA導入樹状細胞の臨床試験については、GMP基準準拠のcell processing center (CPC)で実施すべく手順書の作成が順調に進んでいる。さらに、胃癌および大腸癌において、細胞株・臨床検体のいずれにおいても高率にclass II transactivator (CIITA)遺伝子のメチル化が生じていることを明らかにした。このメチル化は5-azacytidineなどの脱メチル化剤によって解除できることから、class II陰性腫瘍のうちCIITAのメチル化が証明される場合は、脱メチル化剤併用免疫療法が有効である可能性がある。
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