2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12217170
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
高橋 利忠 愛知県がんセンター(研究所), 研究所長 (00124529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻村 邦夫 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫学部, 室長 (10227407)
赤塚 美樹 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫学部, 室長 (70333391)
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Keywords | マウスTI抗原 / 細胞傷害性T細胞 / テトラマー / 杭体活性 / T細胞レセプターキメラ分子 / 抗体キメラ分子 / 免疫監視機構 / NBU化学発がん剤 |
Research Abstract |
(1)組み換え技術を用いて、TL抗原特異的エフェクターT細胞株を樹立すべく、TL特異的細胞傷害性T細胞(CTL)クローンからT細胞レセプター(TCR)遺伝子を、また抗TL抗体産生ハイブリドーマから抗体遺伝子の単離を行った。単離したTCRおよび抗体遺伝子が単鎖構造を取るような組み換え遺伝子を構築し、さらにシグナル伝達分子であるCD3ζ遺伝子の細胞内ドメインとタンデムに結合させたキメラ遺伝子を作成した。このうち、抗体キメラ分子については、活性化T細胞表面に発現できることを確認した。 (2)C3HとB6マウスに化学発がん剤NBUを経口投与すると、C3HにおけるTL陽性腫瘍の発症時期がB6に比べて遅延した(統計学的には有為差は無い)。また、C3Hが同系のTL遺伝子導入マウス由来のTL陽性皮膚を拒絶するのに対し、B6では拒絶が見られなかった。In vivo抗TL活性の異なるC3HとB6を解析し、H-2K^b分子の発現により、TL特異的CTLの不活化が起こることを示唆した。また、TLテトラマー陽性細胞率および血清中の抗TL抗体活性はB6よりC3Hにおいて高く、in vivoの抗TL活性との相関が見られたが、(B6×C3H)F_1マウスをrecipientとして用いた各個体レベルでの検索では、これらin vitroの成績とin vivo抗TL活性とには明らかな一致が見られなかった。
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