2004 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア3国における消化管がんの宿主・環境要因の研究
Project/Area Number |
12218105
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
徳留 信寛 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00037441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貞夫 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20226509)
小嶋 雅代 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30326136)
赤阪 進 大阪府公衆衛生研究所, 労働衛生部, 主任研究員 (10158719)
石川 秀樹 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30351795)
吉村 健清 福岡県保健環境研究所, 所長 (20037435)
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Keywords | 東南アジア3国 / ベトナム / タイ / インドネシア / 胃がん / 大腸がん / エコロジカル研究 / 症例対照 |
Research Abstract |
東南アジア3国(ベトナム、タイ、インドネシア)において、国際エコロジカル研究、症例対照研究を実施している。一般住民などを対象にした国際エコロジカル研究では、生活習慣調査および食物摂取頻度調査を行ない、口腔粘膜、呼気、血液、尿および便を収集している。口腔粘膜は脂肪酸組成を調べ、呼気はヘリコバクターピロリ(Hp)尿素呼気試験、血漿成分はHp IgG抗体、ペプシノゲンI(pgI)、ペプシノゲンII(pgII)とその比、脂肪酸濃度・組成分析、抗酸化物質などの分析、白血球層は各種の遺伝子多型を解析する。起床後第2尿を用いてNaClおよびカリウム1日排泄量を推定、便は突然変異原性分析、腸内菌叢のPCR分析を行なっている。 さらに、胃がん・大腸がん症例と病院対照群における症例対照研究を行なっている。まず、宿主要因および生活習慣要因について調べ、血漿を用いてHp IgG抗体、ペプシノゲンテスト、脂肪酸濃度・組成分析、抗酸化物質分析などを行なう。白血球層を用いて薬物代謝酵素、アルデヒド脱水素酵素、脂質代謝酵素などの遺伝子多型を解析し宿主要因の関与を調べる。現在、当該がんの症例群、対照群を収集している。 2003年にタイ、コンケン、2004年にベトナム、ハノイにおいて、国際エコロジカル研究を実施した。両地区でのHp感染率はわが国と同程度に高いが、ペプシノゲンテスト陽性率は低かった。両地区で胃がんが低いのは宿主の遺伝子多型に加えて、Hp DNAの差異およびHpの病原性が関連していよう。 2003年にインドネシア、ジョグジャカルタにおいて、国際エコロジカル研究を実施した。ジョグジャカルタでのHp感染率は非常に低率であった。ここで胃がんが低率なのは、Hp感染率が低いことで説明できよう。 2005年1月にはインドネシアのセマランにて国際エコロジカル研究を行なった。3月にはベトナムのホーチミン市で研究を実施した。
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Research Products
(6 results)