2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12219213
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長田 重一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70114428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 英啓 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70303956)
田中 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294059)
福永 理己郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40189965)
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Keywords | アポトーシス / マクロファージ / 貪食 / 赤血球 / CAD / DNaseII / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
アポトーシスは生体にとって不要、あるいは害となる細胞を除去する過程であり、核や細胞の形態変化、染色体DNAの断片化をともなう。代表者らはこれまでにアポトーシスの過程では数種類のカスパーゼが段階的に活性化されること、このプロテアーゼがCAD DNaseを特異的に活性化し、染色体DNAの分解をひきおこすことを示した。実際、CADが活性化されない細胞ではアポトーシス時の染色体DNAの断片化が観察されなかった。ところが、このマウスのin vivoでアポトーシスを起こしている細胞は野生型マウスと同程度のTUNEL反応が観察され、これらの細胞はマクロファージに取り込まれていた。このことは、アポトーシスを起こした細胞は速やかにマクロファージによって貪食され、マクロファージ内のDNaseによってそのDNAが分解されることを示唆している。そこで、本年度はマクロファージに発現しているDNase、DNaseII遺伝子を欠質したマウスを樹立した。意外にもこのマウスは重度の貧血により胚発生の最終段階で死滅した。その際、胚の肝臓には分解されない核を数多く含むマクロファージが見出された。そして、その周りには赤血球の種々の分化段階の細胞が認められ、これが血液島(blood island)であることを示唆した。以上の結果は、赤血球の最終の分化段階で起こる脱核は肝臓に存在するマクロファージによって担われていること、マクロファージはDNaseIIを用いて貪食した核を分解すること、DNase IIの欠損により核が分解されないとマクロファージは赤血球の増殖・分化をサポートする能力を失うことを示唆している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Itai, T. et al.: "Processing of tumor necrosis factor by the membrane-bound TNFα-converting enzyme, but not its truncated soluble form"European Journal of Biology. 268. 2074-2082 (2001)
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[Publications] Fukumoto, T.et al.: "The fused protein kinase regulates Hedgehog-stimulated transcription activation of Drosophila schneider 2 cells"Journal of Biological Chemistry. 276. 38441-38448 (2001)
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[Publications] Kawane, K. et al.: "Requirement of DNase II for definitive erythropoiesis in the mouse fetal liver"Science. 292. 1546-1549 (2001)
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[Publications] D´Alessio, A. et al.: "Testicular FasL is expressed by sperm cells"Proceedings of National. Academy of Science of USA. 98. 3316-3321 (2001)
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[Publications] Fukuyama, H. et al.: "Requirement of Fas expression in B cells for tolerance induction"European Journal of Immunology. 32. 223-230 (2002)
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[Publications] Sakahira, H. et al.: "Co-translational folding of caspase-activated DNase with Hsp70, Hsp40 and inhibitor of CAD"Journal Biology of Chemistry. (In press).