2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12219216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
吉村 昭彦 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (90182815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇岡 徹 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (40330873)
箕口 滋 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (60322757)
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Keywords | チロシンキナーゼ / JAK / STAT / CIS / サイトカイン / ノックアウトマウス / EGF受容体 / c-Cbl |
Research Abstract |
造血因子やサイトカインの受容体はJAK型チロシンキナーゼが非共有結合によって会合しシグナルを細胞内に伝える。それらのシグナル伝達機構は近年著しい勢いで解明がすすめられているが、チロシンキナーゼの活性制御機構に関しては未知の領域が多い。我々はCIS3,JABがJAKに結合しJAKチロシンキナーゼを抑制する活性があることを明らかにした。本研究ではJABによる活性化型チロシンキナーゼがん遺伝子TEL-JAK2の抑制機構について研究を行った。TEL/JAK2をstableにtransfectionしIL-3非依存性に増殖するBaF-TEL/JAK2にJABをtransfectionすると死滅した。このときC末側のSOCS-boxが重要な働きをしていることが明かとなった。pulse-chase実験によりJABによるTEL-JAK2の分解の促進を認めた。SOCS-boxを欠く変異JABではTEL-JAK2の分解は促進せず、SOCS boxがTEL-JAK2の分解に必要なことが示唆された。これらよりJABによるTEL-JAK2の活性化の抑制には、JH1へのJABの直接会合による抑制だけでなく、TEL-JAK2の分解も関わっていることが示唆された。実際TEL-JAK2の分解にユビキチン、プロテアソーム分解系が関わっていることを見だした。一方Cblは120KDaの細胞内蛋白を産生する原癌遺伝子であるが、チロシンキナーゼからのシグナルを負に調節する働きがあることが分かっている。しかしその抑制のメカニズムは明らかではなかった。我々はc-CblがRINGフィンガードメインを介してユビキチンリガーゼE2と会合することを発見しチロシンキナーゼの新たな負の制御機構を提唱した。実際にIn vivo及びIn vitroの実験においてCblとUbcH7が協同してEGF受容体のユビキチン化を促進することを示した。一方70ZCblのRINGフィンガーはUbcH7との結合が見られず、PDGF受容体やEGF受容体のユビキチン化を促進しないのみならずそれを抑制することが分かった。これらによりCblのE3ユビキチンリガーゼとしての機能の損失はチロシンキナーゼ及びその下流のシグナルのダウンレギュレーションを阻害し、持続的な活性化に結びつき,その結果細胞のトランスフォームに寄与すると考えられた。
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[Publications] Suzuki A, et al.: "CIS3/SOCS3/SSI3 Plays a Negative Regulatory Role in STAT3 Activation and Intestinal Inflammation."J.Exp.Med.. (in press).
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[Publications] Kamizono S, et al.: "The SOCS box of SOCS-1 accelerates ubiquitin-dependent proteolysis of TEL-JAK2."J.Biol.Chem.. (in press).
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[Publications] Sporri B, et al.: "JAB/SOCS1/SSI-1 is an IL-2-induced inhibitor of IL-2 signaling."Blood. 97・1. 221-226 (2001)
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[Publications] Sasaki A, et al.: "CIS3/SOCS3 suppresses erythropoietin signaling by binding the EPO receptor and JAK2."J.Biol.Chem.. 275・38. 29338-29347 (2000)
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[Publications] Iwamoto T, et al.: "The JAK-inhibitor, JAB/SOCS-1 selectively inhibits cytokine-induced, but not v-Src induced JAK-STAT activation."Oncogene. 19・41. 4795-4801 (2000)
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[Publications] Masuhara M, et al.: "Molecular cloning of murine STAP-1, the stem cell-specific adaptor protein containing PH and SH2 domains."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 268・3. 697-703 (2000)