2002 Fiscal Year Annual Research Report
伝統的地方都市の地域的特性とその変容に関する比較研究-関東圏と中部圏を中心に-
Project/Area Number |
12301016
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
上野 和男 国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 教授 (80062008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 宏夫 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 助教授 (00167222)
久留島 浩 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 教授 (30161772)
島村 恭則 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (10311135)
岩淵 令治 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 助手 (90300681)
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Keywords | 都市民俗 / 都市社会構造 / 都市地域特性 / 都市祭礼 / 城下町 / 市場町 / 河川舟運 / 伝統的地方都市 |
Research Abstract |
本研究は、これまでの日本の都市研究の成果をふまえながら、日本の都市の地域的多様性に着目し、現代日本の都市の地域的特性とその変容を、主として近世以降に成立したいくつかの地方都市の多角的な比較研究によって明かにしようとする一つの試みである。この意味で本研究は、日本社会の地域性研究のひとつとしての都市の地域性研究の試みでもある。 本研究はこの研究目的を達成するために、3年間にわたって現地調査と文献研究の両面から課題に接近する。研究計画の中心は、現地調査による新たな資料の収集とその分析、文献の収集と分析におかれる。調査は社会調査、民俗調査、言語調査、史料調査をそれぞれの都市において実施する。各分担者は関東と中部の複数の都市調査を実施し、相互に比較しながら研究を進める。第三年度の研究成果を具体的に示せば、以下のとおりである。 1.文献の収集と文献目録の作成--これまでの都市人類学、都市民俗学、都市社会学、都市史などの文献を購入およぴ複写によってひきつづき収集し、文献目録を作成下。 2.現地調査--第3年度にあたる平成14年度は主に以下の地域で現地調査を実施した。 (1)千葉県関宿町、野田市、佐原市、銚子市 (2)埼玉県川越市、熊谷市 (3)岐阜県高山市、古川町 3.調査収集資料の整理と分析 4.映像記録の作成--関東の都市のうち佐原市について、佐原の都市地域特性を記録した、以下の3本の映像記録を作成した。 (1)「佐原の町の二つの祭-八坂神社夏祭と諏訪神社秋祭-」(DV82分) (2)「新宿諏訪神社秋祭-北総佐原の二つの都市祭礼1-」(DV180分) (3)「本宿八坂神社夏祭-北総佐原の二つの都市祭礼2-」(DV270分) 5.報告書の刊行--3年間の研究成果を集約した報告書『伝統的地方都市の地域的特性とその変容に関する比較研究-関東圏と中部圏を中心に-』を刊行した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 上野 和男: "関東の伝統的地方都市の地域特性"国立歴史民族博物館研究報告. 103(未定). (2003)
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[Publications] 島村 恭則: "在日朝鮮人の民俗誌"国立歴史民族博物館研究報告. 103(未定). (2003)
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[Publications] 島村 恭則: "在日朝鮮半島系住民における生業と環境"民具マンスリー. 35-1. 1-12 (2002)
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[Publications] 小林 忠雄: "マチ場の感堂表現と民俗"国立歴史民族博物館研究報告. 103(未定). (2003)
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[Publications] 内田 忠賢: "都市民俗生活誌の可能性"国立歴史民族博物館研究報告. 103(未定). (2003)
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[Publications] 岩渕 令治: "武家屋敷の神仏の公開と都市社会"国立歴史民族博物館研究報告. 103(未定). (2003)
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[Publications] 上野和男編: "伝統的地方都市の地域的特性とその変客に関する比較研究"国立歴史民族博物館研究報告. 137 (2003)