2002 Fiscal Year Annual Research Report
和本及び和刻漢籍に於ける各種伝記資料の所在に関する調査研究
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12301022
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
落合 博志 国文学研究資料館, 文献資料部, 助教授 (50224259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 康夫 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (60144680)
岡 雅彦 国文学研究資料館, 副館長 (20044729)
松野 陽一 国文学研究資料館, 館長 (50005823)
牧野 和夫 実践女子大学, 文学部, 教授 (70123081)
徳田 和夫 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (70044732)
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Keywords | 伝記資料 / 写本 / 奥書 |
Research Abstract |
本年度も昨年度に引き続き、全国各地の公私立図書館・文庫等の各種蔵書目録類、及び国書総目録・古典籍総合目録などの既刊書籍目録類から、伝記資料たり得ると思われる文献を可能な限り網羅的に抜き出し、コンピュータ入力による整理・分類を行い、「伝記資料所在一覧」という基本台帳を作成する作業を実施した。この基本台帳は、次年度も継続的にデータの追加・訂正・整備をしていく予定である。 同時に、萩市立図書館・肥前松平文庫・輪王寺天海蔵・東寺・キオッソーネ東洋美術館などに蔵される伝記資料及び関連資料の原典調査を行い、データを採取した。 一方、伝記資料の中で特に学術的価値が高く重要と見られる資料については、紙焼写真・電子複写などの形で適宜収集していった。また次年度における索引の作成に備えて、当館所蔵の『元亨釈書』と『先哲叢談』のデジタル撮影を行った。そのほか古書業界に流通している和古書のうち、当該研究資料として欠くことのできない主要な伝記資料たり得る文献の収集にも努め、『奈良絵(大橋の中将)』『北野藁草』『寛永年中御能組』などを選定し、購入した。 また、新規に当館収蔵のマイクロフィルムから伝記資料を抜き出して人名・時代・地域・業績等を解題する作業、及び既刊の叢書類から人物の事跡の貴重な記録である写本の奥書を収集しデータ入力する作業を、アルバイト複数名により行った。これらのデータの収集整理には、新規に購入したノートパソコンを活用した。この作業は次年度も継続される。 以上により調査・収集・整理・分類された伝記資料に関しては、研究分担者並びに研究協力者各自で分担し、時折相互に情報・意見交換をし合いながら、考察を進めているところである。本年度得られたこれらのデータや研究成果を十二分に活用し得るよう、来年度の研究の最終とりまとめへ向けて、同様の調査・収集・整理・研究を行うと同時に、データ全体の整備状況を進展させる所存である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小川剛生: "北山准后九十賀とその記録-東山御文庫蔵『准后貞子九十賀記(宗冬卿記)』の紹介-"明月記研究. 7号. 248-265 (2002)
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[Publications] 和田恭幸: "新出三冊本『信長公記』小考-近世小説の揺籃期-"国文学研究資料館紀要. 29号. 171-187 (2003)
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[Publications] 小川剛生: "南北朝の宮廷誌 二条良基の仮名日記"臨川書店. 232 (2003)