2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12304001
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中村 郁 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50022687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
筱田 健一 上智大学, 理工学部, 教授 (20053712)
諏訪 立雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40109418)
松本 圭司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30229546)
斉藤 政彦 神戸大学, 理学部, 教授 (80183044)
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Keywords | アーベル多様体 / モジュライ / コンパクト化 / McKay対応 / テータ関数 / Calabi-Yau多様体 / 余不変代数 |
Research Abstract |
今年度は主としてモジュライ空間のコンパクト化および有限群の軌道のモジュライ空間の研究した。SL(3,C)の有限部分群に対する余不変代数の表現分解公式を,例外系列(E)-(L)に対しても決定した.この論文の中では,余不変代数の表現分解の母関数の満たす関係式を一般次元で与えた.これは代数幾何学におけるKoszul複体の群の表現による分解から得られる.その関係式をとくにSL(3,C)およびSL(2,C)の部分群に適用して簡明な公式を得た.これをさらに,例外系列(E)-((L)に対して適用して表現分解の母関数を完全に決定した.これは,2次元マッカイ対応の説明の一つの核心部分に自然な答えを与える.つぎにSO(3)の部分群のおのおのについて余不変代数の表現分解およびその積構造を決定した.これを用いて,Hilbert-Chow写像の茎も決定した.結果は以下のようになる.まず,茎はすべて有限個の特異点のない有理曲線の和であり,そのグラフは表現グラフを簡単に修正することによって得られる.たとえば,E6型とよばれる場合は有限部分群は位数12で,4次対称群と同型であるが,その表現グラフは各既約表現に対応した4個の頂点と,そのテンソル積分解から定まる3個の線分とひとつのサイクルから構成されている.これから自明な表現とサイクルを除くと,例外集合のグラフと一致する.この事情はSO(3)の有限部分群に対しても正しい.結論を単純に言えば,Hilbert-Chow写像の例外集合は表現グラフと(基本的に)一致する.これはSO(3)型の2次元マッカイ対応とみなすことができる.ほかに,アーベル多様体のモジュライ空間の新しいコンパクト化して粗いモジュライ空間を構成した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Katsura: "On the height of Calabi-Yau varieties in positive characteristic"Documenta Math.. 8. 97-113 (2003)
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[Publications] K.Matsumoto: "Theta constants associated to coverings of math P1 branching at 8 points"Compositio Math.. (発表予定).
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[Publications] I.Nakamura: "Coinvariant algebras of finite subgroups of SL(3,C)"Canadian Jour.Mathematics. (印刷中).
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[Publications] M.-H.Saito: "Backlund transformations of the Sixth Painleve Equations"Internat.Math.. (発表予定).
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[Publications] K.Shinoda: "Zeta functions and functional equations associated with the Gelfand-Graev"Advanced Studies in Pure Math.. (発表予定).