2000 Fiscal Year Annual Research Report
グライセン限界(10^<20>eV)を超える最高エネルギー宇宙線の研究
Project/Area Number |
12304012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
福島 正己 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (30241227)
戸塚 洋二 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011712)
川上 三郎 大阪市立大学, 理学部, 教授 (40047337)
吉田 滋 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (00272518)
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Keywords | 宇宙線 / 超高エネルギー / 大気蛍光 / ライダー / 宇宙線の起源 / GZK cutoff / チェレンコフ光 |
Research Abstract |
1. 明野観測所中央に任意の方向に射出可能な、経緯儀式ライダーシステムを構築し、遠隔制御ができるようにした。これにより明野大気の定常的なモニターが可能となった。波長は、355nmのNd:YAGレーザー三倍高調波である。10月より自動観測を開始した。 2. 超広視野望遠鏡を明野観測所中央部に4台設置し、2ステラジアンを覆う、チェレンコフ+大気蛍光の測定可能な装置を建設した。これから観測が始まる。 3. AGASAの観測、データ解析をさらに進めた。従来天頂角45度までの事象しか取り扱わなかったが、シャワーの減衰カーブをシミュレーション、実験で精度良くもとめ、天頂角60度までのイベントまでの評価を行った。その結果、10^20電子ボルトを超える宇宙線を15例観測することに成功した。 4. 4x10^<19>電子ボルトを超える宇宙線が、角度分解能の範囲で自己相関があることがわかり、最高エネルギー宇宙線のコンパクトな源が存在することがわかった。また、その総数は数密度分布からGZK半径内に1000ヶ程度であると予測される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 手嶋政廣: "宇宙を飛び交う超高エネルギー(デカジュール)宇宙線"天文月報 日本天文学会編. 94. 103-112 (2001)
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[Publications] M.Teshima et al.: "Cluster Analysis of Extremely High Energy Cosmic Rays in the Northern Sky"Astropart.Phys.. 13. 151-160 (2000)
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[Publications] M.Teshima et al.: "Small-Scale Anisotropy of Cosmic Ray Above 1019eV Observed with the Akeno Giant Air Shower Array"Astropart.Phys.. 10. 225-237 (1999)
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[Publications] M.Teshima et al.: "The Anisotropy of Cosmic Ray Arrival Directions around 1018eV"Astropart.Phys.. 10. 303-311 (1999)