2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12304013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與曽井 優 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80183995)
舟橋 春彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00283581)
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Keywords | ハイベロン / ハイパー核 / ストレンジネス / TPC / エキゾティック粒子 / QCD |
Research Abstract |
この研究の主な目的はハイペロン核子相互作用の研究のさらなる進展のために、新しい方法と検出器を開発して、K中間子ビームだけでなくSpring-8のLaser-Comptonγ線を使って従来より質の高い実験を行うことである。このためにハイペロンの新しい検出器としてTime Projection Chamber(TPC)を設計・製作した、これは直径約50cm長さ約80cmのTPCで、pad読み出し方式で、3次元の飛跡検出を行うことができる。とりあえず、64channelのFADCを用いた読み出し回路を試作して、超伝導solenoid磁石の中にTPCをいれてその性能をしらべるために宇宙線によるテスト実験を行った。その結果、Drift方向の位置分解能は700μm、読み出し平面の位置分解能は400〜600μmという結果を得た。さらに粒子同定のためのエネルギー損失の分解能も求めた。これらの性能はまだ改良の余地があるが、当初の実験には十分なものである。 一方Spring-8でのγ線での実験を行い、ΛやΣ粒子さらにそれらの励起状態の生成をきれいに捕らえることに成功し、このTPCをっかってΛ(1405)などのハイペロンの生成実験の提案を行い承認された。 また今年度はγ線分光によるANのスピン軌道力の決定によるΛN相互作用の解明、およびハイブリソドエマルジョン実験での^6He(ΛΛ)(ラムファ)の発見とその質量の測定によるΛΛ相互作用の決定などの論文を発表し、ハイペロン核子相互作用について世界的・歴史的に重要な成果をあげた。これらは多くの国際会議で報告され大きな注目を浴びた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ken'ichi IMAI: "Photo-production of Λ(1405) and K^* (890) from Nuclei"Physics with GeV Elecreons and Gamma-Rays. 36. 163-167 (2001)
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[Publications] H.Akikawa et al.(BNL-E930 collaboration): "Hypernuclear fine structure in ^9_ΛBe and the spin-orbit force of Λ"Phys.Rev.Lett.. (in press).
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[Publications] H.Takahashi et al.(KEK-E373 collaboration): "Observation of the ^6_<ΛΛ>He Double-Hypernucleus"Phys.Rev.Lett.. 87. 212502-1-212502-4 (2001)
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[Publications] K.Tanida et al.(KEK-E419 collaboration): "Measurement of the B(E2) of ^7_ΛLi and shrinkage of the hypernuclear size"Phys.Rev.Lett.. 86. 1982-1985 (2001)
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[Publications] A.Ichikawa et al.(KEK-E373 collaboration): "Production of twin Λ-hypernuclei from Ξ^-hyperon capture at rest"Phys.Lett.. B500. 37-46 (2001)
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[Publications] J.K.Ahn et al.(KEK-E289 collaboration): "Active target-detector with scintillating fibers for hyperon-proton scattering"Nucl.Instr.and methods. A457. 137-150 (2001)