2002 Fiscal Year Annual Research Report
正方晶希土類化合物RB_2C_2における反強四重極ならびに反強磁性相互作用の競合
Project/Area Number |
12304017
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 泰男 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80005917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 研司 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60241569)
石本 賢一 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00212936)
小野寺 秀也 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50005972)
東方 綾 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40300884)
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Keywords | RB_2C_2 / 反強四重極秩序 / 反強磁性 / 磁気構造 / 磁気相図 / 相転移 / 電気四重極子モーメント / 磁気双極子モーメント |
Research Abstract |
正方晶RB_2C_2における四重極相互作用と四重極秩序を実験的に解明することを目的とする本研究の今年度の研究実績は以下の通りである。 (1)HoB_2C_2や(Ce,La)B6で四重極秩序相より高温で出現する異常な磁気相(IV相)が、DyB_2C_2のGd希釈によっても発現すること見出した。つまり、この異常磁気相は四重極相互作用より磁気相互作用がわずかに強いときに生じることが分かった。 (2)RB_2C_2の上記IV相は、中性子回折では散漫散乱と長周期構造の反強磁性が共存する異常な磁気散乱が観測されるが、磁気モーメントがc軸を向くErB_2C_2においても同様の磁気散乱が観測され、RB_2C_2における特異で固有な磁気相互作用によることが分かった。 (3)上記のことは単結晶SmB_2C_2の磁気測定、比熱、共鳴X線散乱の実験から、高温磁気相の磁気構造周期が上記IV相のそれとほぼ一致していることからも明らかである。 (4)粉末GdB_2C_2の中性子回折によってその磁気構造が伝搬ベクトル[100]の単純な反強磁性であることが分かった。このことから、DyB_2C_2やHoB_2C_2の基底状態の磁気相が[101/2]型の反強四重極秩序構造と[100]型反強磁性構造の競合的共存として理解できることが明らかになった。 (5)単結晶TbB_2C_2はT_N=21.7Kの反強磁性体であるが、Ho_<1-x>Tb_xB_2Cの詳細な磁気相図の決定から、この反強磁性相はHoB_2C_2のIV相に連続し、TbB_2C_2は磁場誘起相がHoB_2C_2の四重極秩序相に連続し、TbB_2C_2では磁場誘起反強四重極秩転移が生じることが明らかとなった。 (6)CeB_2C_2はT_N=7.3Kの反強磁性体であるがその転移は1次転移で、磁気構造は[δδδ']型の長周期反強磁性構造で、隣接磁気イオン間は強磁性結合となっており、他のRB_2C_2とは大きく異なっている。Ce_<1-x>Lu_xB_2C_2においてはわずかなLu量で転移は2次となり、30%Luで完全なスピングラスが発現することが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Kaneko, K.ohoyama, 4 others: "Anomalous magnetic Ordering Phenomena in Tetragonal TbB_2C_2 Observed by Neutron Diffraction"Journal of the Physical Society of Japan. 71. 3024-3029 (2002)
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[Publications] K.Indoh, H.Onodera, Y.Yamaguchi: "Magnetism of SmB_2C_2"Physica B. 312-313. 381-382 (2002)
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[Publications] Y.Yamaguchi, K.Ohyama, 3 others: "Neutron diffraction study of the magnetic structure of GdB_2C_2"Applied Physics A. 74. S877-S879 (2002)
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[Publications] K.Ido, H.Onodera, 3 others: "Phase Transition in the Pseude-binary Compounds Ho_<1-x>Tb_xB_2C_2"Journal of the Physical Society of Japan, Suppl.. 71. 83-84 (2002)
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[Publications] H.Onodera, K.Indoh, 3 others: "Antiferroguadrupolar transition in Dy_<0.8>Gd_<0.2>B_2C_2"J Acta Physica Polonica B. 4. 991-994 (2003)
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[Publications] K.Ishimoto, J.Konno, 5 others: "Spin-Glass Behavior in Ce_<0.69>Lu_<0.31>B_2C_2"Journal of Physics : Condensed Matter. (in press). (2003)