2002 Fiscal Year Annual Research Report
先進複合材料の高機能化を指向したメゾスコピック損傷評価・制御システムの構築
Project/Area Number |
12305010
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
澤 芳昭 東京理科大学, 理工学部, 教授 (60101309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 慎二 東京理科大学, 理工学部, 講師 (70266906)
町田 賢司 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (50089380)
菊池 正紀 東京理科大学, 理工学部, 教授 (90107540)
向後 保雄 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (60249935)
福田 博 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40013742)
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Keywords | 機能化 / 破壊 / 界面 / 損傷 / セラミックス / メゾスコピック / 複合材料 / 画像処理 |
Research Abstract |
菊池は複合材料の高機能化のため複合材料の破壊シミュレーションを行う数値解析コードを開発し、それによって破壊シミュレーションを試みた。数値解析モデルの構築の簡素化のため、粒子法とMLPG法,重合メッシュ法に着目し、解析コードの開発を行った。町田は複合材料界面の強度評価のため、混合モードのエネルギ解放率、応力拡大係数を仮想き裂進展法,き裂閉口積分法,変位外挿法で評価できるFEM解析コードを作成し、界面での破壊力学パラメータの高精度の評価を可能とした。また相関関数に基づくパターンマッチング法による変位解析ソフトを開発し、ナノスケールの変位解析を可能とした。福田は繊維強化複合材料の損傷の初期過程における損傷機構の解明のため、実験および数値解析を行った。単繊維を1本もしくは数本樹脂に埋めたマイクロコンポジット繊維/樹脂界面特性の評価および破壊の初期過程を追跡した。その結果、従来界面の特性をあらわす物性値(一定の値)と見られてきた「臨界繊維長」が繊維間隔の関数であることを見いだした。向後はセラミックス系複合材料Si-Ti-C-O繊維結合型セラミックスと、宇宙用構造材料として実用化されているC/C複合材料(C/C)の熱衝撃損傷挙動に注目し、損傷の挙動を定量的に予測する手法を検討した。巨視的熱衝撃損傷への破壊力学的基準の適用、微視的な破壊によって材料定数が変化することを仮定し、実験と解析結果が良く一致することより微視的損傷進展の予測を可能とした。荻原は航空宇宙用CFRP積層板における、従来型エポキシ系複合材料と耐熱型ビスマレイミド系複合材料の、静的引張負荷下、宇宙環境を模擬した熱サイクル負荷下での、メゾスコピック損傷発生、進展プロセスを実験的に評価し,そのモデル化を行った。稲垣はFRASTA解析のき裂破面への適用を行い、介在物付近の疲労き裂の進展挙動について検討し、球状黒鉛鋳鉄の疲労破壊の際の黒鉛の剥離のメカニズムを明らかにした。
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[Publications] 菊池正紀, 久我和義: "四点せん断試験片を用いたモードII+IIIの混合モード疲労試験"実験力学. Vol.2,No.1. 55-60 (2002)
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[Publications] 菊池正紀: "延性破壊解析研究の最近の動向-Gursonの構成式を用いた数値解析"JOURNAL OF THE SOCIETY OF MATERIALS SCIENCE. Vol.51,No.8. 859-866 (2002)
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[Publications] A.Wada, S.Yamashita, H.Fukuda: "A loop test to evaluate strength of glass fiber and comparison with tensile test"10^<th> U.S.-Japan Conf. on Composite Mater., Stanford. (2002)
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[Publications] 町田賢司, 伊東慶, 代田健一, 岡村弘之: "非定常熱応力下のICパッケージのひずみエネルギー・解放率の評価"材料. Vol.51,No.8. 886-891 (2002)
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[Publications] S.Ogihara, K.L.Reifsnider, A.Kobayashi: "Nonlinear stress-strain behavior in woven GFRP composites"Durability Analysis of Composite Systems 2001. 351-356 (2002)