2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12305043
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
逆井 基次 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (50124730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 浩行 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20293756)
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Keywords | 鋭角圧子 / 力学物性 / 圧子力学 / 弾塑性 / 粘弾性 / 高温レオロジー / セラミックス / 炭素前駆体 |
Research Abstract |
1弾塑性圧子力学 (1)理論構築 鋭角圧子を弾塑性体表面に圧入する過程で生じる圧子直下の弾塑性場に「代表応力」、「代表歪」の概念と定義を新規に提案し、これにより圧入/除荷過程を定量的に記述する弾塑性構成方程式を導出した。また、「塑性」の尺度として「真硬度」の概念と定義を新たに導入することにより、弾塑性応答から弾性と塑性を定量的に分離する手法を確立した。 (2)圧子圧入試験 各種金属材料、セラミック材料、高分子材料への鋭角圧子圧入試験結果に上記の理論を適用し、弾性、塑性の分離定量の可能性を検討した。面角度を異にする4種類の4角錐ピラミッド型圧子を用い、これら圧子の圧入荷重と圧入深さの関係を定量化した。得られた実験結果の理論解析より、面角度を異にする2種類の鋭角圧子を用いることにより、極微小材料の「弾性」と「塑性」を同時定量する手法を開発することができた。 2粘弾性圧子力学 (1)理論構築 上記の「代表応力」、「代表歪」の概念を時間依存線形粘弾性領域に拡張し、鋭角圧子の圧入除荷過程を記述する、極めて汎用性の高い線形粘弾性構成方程式を導出することに成功した。これにより、今までは不可能であった、各種の極微小材料に対しても、それらのレオロジーパラメータ(レオロジー関数)を定量評価することを可能とした。 (2)高温試験装置の試作 各種セラミックスの高温粘弾性挙動の定量を目的とした高温圧子圧入試験機の試作を行った。 (3)時間依存粘弾性圧子圧入試験 ソーダ石灰ガラス、コールタールピッチ(各種炭素およびカーボンアロイ前駆体)の粘弾性挙動(時間依存性、負荷荷重速度依存性、温度依存性)をピラミッド鋭角圧子を用いて評価・解析し、極微小粘弾性試験体に対し各種の線形粘弾性関数(レオロジー関数)を求めることを可能とした。またこれら粘弾性関数と試料微構造との関連性を明らかにした。超塑性セラミックスの粘弾性に関する圧子力学試験も開始した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Muto and M.Sakai: "The Large-Scale Deformation of Polycrystalline Aggregate : Cooperative Grain-Boundary Sliding."Acta Mater.. 48. 4161-4167 (2000)
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[Publications] M.Sakai,S.Shimizu,N.Miyajima,Y.Tanabe,and E.Yasuda.: "Viscoelastic Indentation on Iodine-Treated Coal Tar Pitch"Carbon. 39. (2001)
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[Publications] M.Sakai and S.Shimizu: "Indentation Rheometry for Glass-Forming Materials"J.Non-Crystal.Solids. 279. (2001)