2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12307005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 重忠 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (20089105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 鋭 京都大学, 医学研究科, 助手 (70303815)
渡辺 大 京都大学, 医学研究科, 助手 (90303817)
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Keywords | 選択的神経細胞除去 / 基底核神経回路 / パーキンソン病 / 運動制御 / 網膜神経回路 / 方向性選択的視覚情報 / グルタミン酸受容体 / 受容体三次構造 |
Research Abstract |
本研究はimmunotoxin-mediated cell targeting法を用い、特定の神経細胞を神経回路から選択的に除去し、神経回路の伝達調節及び役割を明らかにするものである。本年度は本方法によって、以下の結果を明らかにした。 1.基底核のアセチルコリン神経細胞を特異的に除去することに成功し、基底核の神経回路においてはドーパミンとアセチルコリンが拮抗的に作用し、基底核の神経伝達を調節していること、この調節は運動のバランスに必須のものであること、又、アセチルコリンを長期に渡って欠損させるとドーパミンが代償的に応答し、運動のバランスがある程度回復することを明らかにした。基底核のドーパミンはパーキンソン病の発症に関わるものであり、本研究はパーキンソン病治療の新しい方向性を示すものである。 2.網膜の神経回路からstarburst cellを特異的に除去し、その結果網膜の神経節細胞の光の動きに対する方向選択性が失われ、物の動きによって生じる視運動性眼振が消失することを明らかにした。以上の結果は網膜神経回路においてstarburst cellからのGABAとアセチルコリンが物の動きの情報を統合する上で必須の役割を果たしている事を示すものである。 以上の成果の他に、グルタミン酸受容体のグルタミン酸結合部位の結晶化と三次構造の解析に成功し、又本受容体の細胞内局在の種々の分子メカニズムを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshida,k. et al.: "A key role of starburst amacrine cells in originating retinal directional selectivity and optokinetic eye movement"Neuron. (in press). (2001)
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[Publications] Kawasaki,H. et al.: "Induction of midbrain dopaminergic neurons from ES cells by stromal cell-drived inducing activity"Neuron. 28. 31-40 (2000)
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[Publications] Kunishima,N. et al.: "Structural basis of glutamate recognition by a dimeric metabotropic glutamate receptor"Nature. 407. 971-977 (2000)
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[Publications] Dev,K.K. et al.: "PICK1 interacts with and regulates PKC phosphorylation of mGluR7"J.Neurosci.. 20. 7252-7257 (2000)
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[Publications] Kaneko,S. et al.: "Synaptic integration mediated by striatal cholinergic interneurons in basal ganglia function"Science. 289. 633-637 (2000)
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[Publications] Smitt,P.S. et al.: "Hodgkin's disease and ataxia : Passive transfer of autoantibodies that block glutamate receptor mGluR1 causes ataxia in mice"New Eng.J.Med. 342. 21-27 (2000)