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2002 Fiscal Year Annual Research Report

腎尿路系奇形発生の生物学

Research Project

Project/Area Number 12307021
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

市川 家國  東海大学, 医学部, 教授 (80317768)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮崎 陽一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60266690)
松阪 泰二  東海大学, 総合医学研究所, 講師 (50317749)
KeywordsFoxc1 / CAKUT / 腎 / 尿路 / 発生 / 腎低形成 / マウス / BMP4
Research Abstract

1.腎尿路発生におけるBMP4の関与(マウスにおける解析)
BMP4の腎尿路系発生における関与を、(+/-)マウスの胎生期における後腎組織をもちいてまず検討し、さらに器官培養した正常マウスの後腎組織を用いても検討をおこなった。
BMP4(+/-)マウスでは、胎生14.5日において、正常対照に比べて多くのアポトーシスを認め、胎生16.5日には腎臓の形態異常を認めた。
BMP4が未分化間葉系細胞のアポトーシスに及ぼす影響を、器官培養した正常マウスの後腎組織を用い、培養液中にBMP4を添加、あるいはBMP4をしみ込ませたビーズとともに培養し、その影響を検討した。その結果、培養液中に添加したBMP4は尿管芽の分岐を抑制し、後腎未分化間葉系細胞の凝集を抑制したが、stromal mesenchymeに関してはその領域が拡大していることが示された。また、BMP4をしみ込ませたビーズ存在下での未分化間葉系細胞の培養により、BMP4がアポトーシスを抑制し、細胞の生き残りを促進していることが確認された。
さらに、BMP4が発生初期の尿管に発現していることから、その意義を検討した。BMP4は尿管周囲に未分化間葉系の細胞を終結させるchemoattractantとして作用することで尿管周囲の平滑筋細胞の分化誘導を促進していることが示された。
このように、BMP4は腎臓の発生において、尿管芽の分岐のみならず、間葉系細胞のアポトーシス抑制、尿管平滑筋の形成といった様々なステージでその生物学的作用を発揮していることが示された。
2.ヒト腎尿路奇形におけるBMP4およびFOXC1遺伝子異常の解析
BMP4蛋白はエクソン3,4にコードされており、ヒトBMP4遺伝子のエクソン2,3,4について、前後のイントロンの一部を含めて増幅が可能なプライマーを独自に設定し、各エクソンおよび、エクソン・イントロン接合部の配列を検討した。ヒトFOXC1遺伝子は単一のエクソンにコードされており、蛋白翻訳領域の全域を重複をもって網羅するようにプライマーを設定し、配列を検討した。
まず、正常人のDNAサンプルを用いてPCRの反応条件を確立した。患者のDNAについては、東海大学医学部、医の倫理委員会にて承認されたプロトコールに従い、腎尿路奇形を有する患者の血液から採取したDNAを解析した。対象はマウスにおける表現型を考慮して、重複尿管を有する症例とした。現在までに7例の患者において遺伝子解析が行なわれたが、すくなくとも蛋白翻訳領域における変異はBMP4、FOXC1両遺伝子とも見い出されなかった。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] Nishida M, Fujinaka H, Matsusaka T, Price J, Kon V, Fogo AB, Davidson JM, Linton MF, Fazio S, Homma T, Yoshida H, Ichikawa I: "Absence of angiotensin II type 1 receptor in bone marrow-derived cells is detrimental in the evolution of renal fibrosis"The Journal of Clinical Investigation. 110(2). 1859-1868 (2002)

  • [Publications] Kuwayama F, Miyazaki Y, Ichikawa I: "Embryogenesis of the congenital anomalies of the kidney and the urinary tract"Nephrol. Dial. Transplant.. 17 Suppl9. 45-47 (2002)

  • [Publications] Ichikawa I, Kuwayama F, Pope JC 4^<th>, Stephens FD, Miyazaki Y: "Paradigm shift from classic anatomic theories to contemporary cell biological views of CAKUT"Kidney International. 61(3). 551-561 (2002)

  • [Publications] Miyazaki Y, Keisuke O, Fogo A, Ichikawa I: "Evidence that bone morphogenetic protein 4 has multiple biological functions during kidney and urinary tract development"Kidney International. 63(in press). (2003)

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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