2002 Fiscal Year Annual Research Report
生体肝移植における移植免疫寛容の成立に関連する新規遺伝子の探索
Project/Area Number |
12307024
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
上本 伸二 三重大学, 医学部, 教授 (40252449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 小康 国立成育医療センター研究所, 移植・外科研究部, 室長 (60321890)
猪俣 裕紀洋 熊本大学, 医学部, 教授 (50193628)
田中 紘一 京都大学, 医学研究科, 教授 (20115877)
横井 一 三重大学, 医学部, 講師 (60174843)
木村 広光 国立成育医療センター研究所, 共同研究管理室, 室長 (80115477)
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Keywords | ヒトゲノム / DNAチップ / 生体肝移植 / 免疫抑制剤 / 免疫寛容 |
Research Abstract |
本年度の研究は(1)京都大学医学部附属病院において、計画的減量を行っている70人の患者の内、完全離脱20人、減量中42人、拒絶反応をきたした者8人であった。非計画的減量を行っている54人では、完全離脱34人、減量中7人、拒絶反応をきたした者13人であった。三重大学医学部附属病院においても平成14年3月5日から生体肝移植が開始され、これまでに23例に生体肝移植が行われた。3名に対してEBウイルス感染症のために非計画的に減量が進められたが、2名は拒絶反応をきたして減量は中止された。1名は離脱後6ヶ月を経過しているが拒絶反応をきてしていない。また、三重大学医学部倫理委員会においても、新規遺伝子探索研究が平成14年10月に承認された。(2)昨年度で採取された患者と正常人の末梢血リンパ球より、それぞれtotal RNAを抽出し、Human1 cDNA Microarray(Agilent社)のチップを用いて、寛容患者と正常人の比較解析を行った。2以上の変動を「Up Regulation」、0.5以下の変動を「Down Regulation」として抽出した。最終的に「Up Regulation」は120遺伝子、「Down Regulation」は169遺伝子となった。可能なものについて代表的なカテゴリーに分類したところ、それぞれUp RegulationとDown Regulationの数は、「Apoptosis」4/3、「Cell Cycle」2/2、「Cytokine」2/7、「DNA metabolism」4/4、「Heat shock protein」1/0、「Growth Factor」0/3、「Metabolism」23/24、「Nuclear Receptor」0/1、「Oncogene」1/3「Receptor」3/7、「Signal Transduction」16/18、「Stress」7/14、「Transcription Factor」8/13、「Transporter」9/14であった。また、以上の14カテゴリーに分類できなかったものは、72/113であった。現在抽出された各遺伝子の発現の再確認検討を行っている。また、ほぼ同様の方法で、Atlas Glass Human 3.8 I MicroarrayおよびAtlas Glass Human 3.8 II Microarray(Clontech社)を用いた検討も行っている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] L.Guo, et al.: "Simultaneous Blockade of Co-stimulatory Signals, CD28 and ICOS, Induced a Stable Tolerance in Rat Heart Transplantation"Transplant Immunology. (In press).
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[Publications] L Guo, et al.: "Prolonged survival in rat liver transplantation woth mouse monoclonal antibody against an inducible co-stimulator (ICOS)"Transplantation. 73. 1027-1032 (2002)
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[Publications] X-K.Li, et al.: "Prolongation of transgene by co-expression of cytokine response modifier A in rodent liver after adenoviral gene transfer"Molecular Therapy. 5. 262-268 (2002)
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[Publications] M.Fujino, et al.: "Distinct Pathways of Apoptosis Triggered by FY720, Etoposide and Anti-Fas Antibody in Human T-Lymphoma Cell Line (Jurkat Cells)"J Pharmacol Exp Ther. 300. 939-945 (2002)
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[Publications] 藤(舟島)直子: "ラット心移植モデルにおけるテロメラーゼ活性によるリンパ球活性化の評価"移植. 37. 260-266 (2002)