2002 Fiscal Year Annual Research Report
文化・言語・ジェンダーに配慮した科学教師教育プログラムに関する国際共同研究
Project/Area Number |
12308006
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小川 正賢 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80143139)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 迅 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (90237470)
隅田 学 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (50315347)
川崎 謙 高知大学, 教育学部, 教授 (00116451)
吉田 淳 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90115668)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90243534)
|
Keywords | 科学教育 / 文化研究 / 言語 / ジェンダー / 教師教育 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
本研究は、文化・言語・ジェンダーという視点から「科学技術教育」という営為を再検討してみようとする研究運動の成果を統合して、21世紀を見通す科学技術教育の世界標準像を模索しようとする試みの一つであり、具体的には、科学技術教育を担う教師を育成する教師教育プログラム像のありようを検討するという方法論を採用してきた。3年間の研究で,この問題が予想以上に深い奥行きを持つものであることが明らかになり,結果として基礎的問題の解明が中心の研究になった.今後も体系化を図る前に基礎研究を継続する必要性が認識された.その一方で,この研究プロジェクトならびにこの新しい研究領域の学界(国内外)での認知と研究共同体の拡大,さらには国内若手メンバーの国際的な場へのデビューといった点で大きな成果を挙げた. 本年度は最終年度であったので,これまでの研究成果の発表・公開が主な活動であった.まず,国内メンバー6名・海外メンバー3名がオーストラリアの科学教育学会において研究発表と共同討議を行った.一つの研究プロジェクトからこれだけの発表がなされたことで,本プロジェクトの存在が大きく注目された.また,国内メンバーはその成果をアジア,オーストラリア,アメリカ,カナダの大学等でのセミナー,学会,研究集会で発表・公開してきた.もちろん,国内の学会での研究発表も継続して行ってきている.現在これらの研究成果は学会誌(国際誌を含む)に発表すべく準備を進めている.とりわけ、英文での論文発表に対して、各メンバーが積極的に取り組んでおり、現在、5本が具体的に国際誌等に投稿中であり、さらに、数本が原稿完成段階にある。来年度以降、順次、公刊されることになろう. 本研究の一つの大きな成果は,国際的な研究サークルの形成とその中に日本の若手研究者が進出するための大きなきっかけを創り出したことである.この研究領域の国際化にとって大きな第一歩である.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 磯崎 哲夫: "理科教員養成史研究(1)-「理科教師に求められる資質とは何か」戦前編-」"科学教育研究. 25(1). 11-23 (2001)
-
[Publications] Ogawa, M.: "How Are the Novice Getting to Be the Expert? : A Preliminary Case Study on Japanese Science Teachers"Journal of Korean Association for Research in Science Education. 22(In press). (2003)
-
[Publications] 小川 正賢: "学校教育におけるSTS教育:現状と展望"科学技術社会論研究. 1. 149-155 (2002)
-
[Publications] 吉田 淳: "理科教育におけるジェンダーの課題:教員養成大学学生の進路選択意識調査"愛知教育大学教育実践総合センター紀要. 5. 179-187 (2002)