2001 Fiscal Year Annual Research Report
半影X線バックライト法による衝撃波速度と超高密度の同時計測
Project/Area Number |
12308020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中野 元博 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40164256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 良昭 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00252619)
田中 和夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70171741)
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Keywords | 状態方程式 / 超高圧 / 衝撃波 / 高強度レーザー / 核融合 / レーザープラズマX線 / 半影 / 画像再構成 |
Research Abstract |
短パルスレーザーを用いて、超高圧下の物質の密度を高精度に計測するため、1μm程度の高空間分解能を持つX線計測系の開発が必須の課題となっている。本研究では、要求される空間分解能を満足させるべく、X線光源の半影像を取得し、その空間分布を再構成させるという基礎実験を実施した。 半影カメラは、デジタル化された開口像法の一種である。得られるデジタルイメージは、光源と開口の空問分布の畳込みで表現され、開口の空間分布を与えると逆畳込みによって、光源の情報を再構成することができる。一般に、半影撮像法は時間積算された二次元空間分解像を提供するが、状態方程式実験においては、空間分解は衝撃波進行軸方向のみの一次元でよく、時間分解が要求されるので、ナイフエッジの開口を結像系として用い、X線ストリークカメラにより計測した。 実験は大阪大学レーザー核融合研究センターの激光XII号で実施された。使用したビーム本数は1〜3本で、1本当たりのレーザーエネルギーは400J程度であった。波長は527mm、パルス幅は半値幅でおよそ4nsである。レーザーのベストフォーカス位置に、ニッケルまたは銅の箔を配置してX線光源とした。本実験により、世界で初めて時間分解された半影画像が得られた。半影の裾から飽和した部分まで明瞭なイメージが取得することができた。 得られた半影イメージから光源の空間分布を再生するための逆畳込みは、一般に、数学的に条件が悪く、実行上注意が必要である。本研究では、半影撮像法の典型的な像再生プロセスに持込むため、反復計算による像修復等を導入した。その結果、レーザープラズマ光源の空間分布が、時間分解能25ps、倍率665倍(CCDの1ピクセルサイズがターゲット面上の0.07μmに対応することから評価された空問分解能1.27μm)で得られた。この時問分解データは、ピンホールカメラの時間積算効果を明瞭に示している。
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