2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12308034
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 孝雄 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80127092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 雅彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70260346)
横溝 岳彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60302840)
和泉 孝志 群馬大学, 医学部, 教授 (70232361)
魚住 尚紀 東京大学, 大学院・医学系研究科, 日本学術振興会特別研究員PD
石井 聡 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10300815)
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Keywords | 脂質メディエーター / ホスホリパーゼA_2 / ロイコトリエン / 受容体 / SNP / 生合成 |
Research Abstract |
脂質メディエーターは予め細胞内に顆粒状に存在するのではなく、刺激に応じて酵素により産生され、作用後は速やかに酵素で分解される。ポストゲノムの時代に重要な研究の標的となると思われる脂質メディエーターの生合成、代謝と機能について引き続き総合的研究を続けている。本年度の成果は以下の通りである。1)生合成酵素の細胞内局在の変化とその機構の詳細な解析により、細胞外刺激に応じてカルシウムイオン、リン酸化の二つのシグナルにより酵素は核膜周囲(ゴルジ体、核膜小胞体膜を含む)に移行し、脂質メディエーターを産生する。2)PAFなどの脂質メディエーターは受容体結合後、細胞内に取り込まれ、ここで速やかに分解されることが明らかとなり、局所ホルモンのメカニズムが明らかとなった。3)ペプチド性ロイコトリエンの受容体の単離を行い、二つの受容体が組織分布、リガンド特異性など種々の点で異なっていることを明らかにした。また、ロイコトリエンB4第二受容体はロイコトリエン以外にも種々の脂肪酸誘導体に幅広いリガンド特異性を示すことが明らかとなった。4)細胞質型ホスホリパーゼA2を欠損したマウスは急性肺損傷(感染や胃酸の誤嚥)に抵抗性を示すことが明らかとなった。5)さらに、ヒトの遺伝子多型を追跡する過程で、PAF受容体の変異を見つけ、日本人の染色体に5%の頻度で変異があること、この様な変異者はPAFに対する感受性が落ちていることも明らかとした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fukunaga, K, et al.: "SNP of human PAF receptor impairs G-protein activation"Journal of Biological Chemistry. 276. 43025-43030 (2001)
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[Publications] Yamashita, A, et al.: "ATP-independent fatty-acid Ce A synthesis from"Journal of Biological Chemistry. 276. 26745-26752 (2001)
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[Publications] Wu, C. et al.: "Evidence for autocrine induction of capacitation of mamnalian spermatozoa"Journal of Biological Chemistry. 276. 12454-12459 (2001)
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[Publications] Nagase, T. et al.: "Acute lung injury by sepsis and acid aspiratin"Nature immunology. 1. 42-46 (2000)
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[Publications] Ogasawara, H. et al.: "Characterization of mouse cysteinyl leukotries"Journal of Biological Chemistry. 277(in press). (2002)
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[Publications] Ohshima, N. et al.: "Receptor-dependent metabolism of PAF in marine macrophages"Journal of Biological Chemistry. 277(in press). (2002)