2003 Fiscal Year Annual Research Report
自律神経活動電位による生理的な人工心臓制御方法の開発
Project/Area Number |
12308045
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
仁田 新一 東北大学, 加齢医学研究所, 客員教授 (90101138)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金野 敏 東北大学, 加齢医学研究所, 助手
西條 芳文 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (00292277)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
田中 明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10323057)
吉澤 誠 東北大学, 情報シナジーセンター, 教授 (60166931)
|
Keywords | 迷走神経活動 / 自律神経 / 人工心臓 / 制御 / 覚醒下 |
Research Abstract |
従来の循環パラメータのみに依存した人工心臓制御では長期的にみて静脈圧の上昇および右心不全などの問題が生じることが報告されているが、これまでの実験から、我々の開発した神経電極を使用して記録した自律神経電位の情報を活用することで、より生理的な人工心臓の制御が実現する可能性が示されている。 また、長時間にわたる神経電極の体内埋め込みによって自律神経電位のノイズが多くなる問題に対しては、電極の材質変更および電極カバーの使用、および循環パラメータに同期した信号のみを取り出すような解析方法の改良により、白色雑音成分の低減が可能であることが判明している。平成15年度も耐久性を保ちつつ神経への損傷を最小限に抑えるように電極の細小化をはかるなどの改良に取り組んだ結果、残念ながら劇的なノイズの低減には至らなかったが、動物実験においては1ヶ月を超える自律神経電位の連続記録に成功している。 従来の報告から自律神経系は中・長期における循環動態の制御に重要な役割を果たしていることが明らかであり、我々が行った動物実験でも姿勢の変化および急激な循環動態の変化の前後において自律神経のトーヌスが変化することが確認されている。これらの結果をもとに、自律神経トーヌスと周波数情報の変化をフィードバックした、病態生理学的により理想的な循環動態の制御関数の構築および改良を試みている。現在は長期生存実験においてその有効性を確認している段階であり、今後の展開が期待される。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Yambe T, Nanka S et al.: "Recording of the vagal nerve activity for the control of an artificial heart system"ASAIO J. 49(6). 698-700 (2003)
-
[Publications] Yambe T et al.: "Autonomic nervous system and oxygen metabolism of the brain during bathing"Therapeutic Research. 24(11). 2027-2031 (2003)