Research Abstract |
(1)研究打合せ会:平成12年6月10日と11月4日の2回、打合せ会を開催した。 (2)村井が送付したパンコムギのもやしを用い、寺地と椎名はミトコンドリアを単離し、それから寺地はmtDNAを、椎名はmtRNAを抽出し、他の班員に分与した。 (3)荻原は、コムギmtDNAのコスミドライブラリーから約200のクローンを無作為に選び、37mt遺伝子をプローブとするdot blottingを行い、全遺伝子をカバーする14クローンを選抜した(挿入DNA断片の平均サイズは35kb)。 (4)これら14クローンを下記のとおり全分担者に配布した(カッコ内はmt遺伝子)。 村井:CSmt63(rrn26,cox1)とCSmt126(cox1,cox2,cob,orf156,orf589,atorfB)、菅野:CSmt66(nad7,trnL,nad4L)とCSmt162(atp6,nad1bc,atp9,atpA)、荻原:CSmt184(rrn26,nad9,nad2cde,orf25,nad2ab,trnT)、宮下:CSmt102(atp6,nad5de)とCsmt5(rrn26,orf240,ccd256)、椎名:CSmt74(nad6,nad1d,nad5ab,rrn18-5,nad1a)、寺地:CSmt130(rrn18-5,nad1a,cox3,atp6,nad1bc,atp9,atpA,nad7,nad5c,orf49)とCSmt39(cox2,nad9,nad2cde,orf25,trnT)、中村:CSmt146(rrn18-5,cob,nad5c,nad1e,matr,orf89,rps1A,orf149,ccd382)とCSmt190(cox2,orf56,rps12,nad3,atorfB,trnS)、村田:CSmt51(rrn18-d,rps7,rrn26,ccd256)とCSmt6(nad4b,nad5de) (5)現在、これらクローンのサブクローニングと塩基配列の決定を進めている。 (6)mtゲノムの全構造が決定しているシロイヌナズナのmt遺伝子の配列を元に設計したプライマーとコムギmtDNAを用いたPCRから、既知の機能をもつ遺伝子はコムギでも良く保存されているのが、orf領域の保存性は極めて低いことが判明した。 注)文中の「mt」は「ミトコンドリア」の略
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