2002 Fiscal Year Annual Research Report
コムギのミトコンドリアゲノムの構造と遺伝子発現の解析
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12309008
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| Research Institution | Fukui Prefectural University |
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Principal Investigator |
常脇 恒一郎 福井県立大学, 学長 (20026438)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺地 徹 京都産業大学, 工学部, 教授 (90202192)
村井 耕二 福井県立大学, 生物資源学部, 助教授 (70261097)
荻原 保成 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (40185533)
村田 稔 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (20166292)
中村 千春 神戸大学, 農学部, 教授 (10144601)
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| Keywords | パンコムギ / ミトコンドリアゲノム / ゲノム構造 / ミトコンドリア遺伝子 / 分子内組換え / 遺伝子発現 |
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| Research Abstract |
(1)クローンの塩基配列決定:包含する遺伝子を異にする23ミトコンドリアDNAクローンを選び、塩基配列を決定した。配列を決定したクローンの総長は799,498bpである。(2)クローンの整列化:"Dynaclust"を用いる整列化により、15クローンからなる350,014bpと、3クローンからなる76,119bpの2つの線状contigが得られた。これらに含まれない、11,060bpの配列も同定された。その結果、特定されたユニーク配列の総長は437,193bpとなった。(3)組換え:ホモロジー検索により、組換え型クローンを11同定した。1クローンはContig間の組換え、他のすべてはContig内の組換えに起因するものであった。合計13種の組換えが特定できた。これらは、異なる長さの反復を介して起こったものであった。(4)遺伝子の同定:既報のミトコンドリア遺伝子に対するホモロジーサーチにより、6nad遺伝子、3atp遺伝子、3cox遺伝子、4ccm遺伝子、cobおよびmatr遺伝子、8rplおよびrps遺伝子、5orf遺伝子、3rRNA遺伝子、14tRNA遺伝子、計48遺伝子が機能的構造をもつことが確認された。(5)コムギとイネ遺伝子の構造比較:12の遺伝子で明確な構造の差違が見られた。イントロンサイズの違い、エキソンの融合などが認められた。ほとんどの構造差違は遺伝子内の反復を介しての組換えで説明ができた。(6)コムギミトコンドリア遺伝子の発現:33遺伝子について、幼苗期における転写活性を調べたところ、全遺伝子の発現が確認された。(7)考察:コムギミトコンドリアゲノムは2つの線状分子からなることが示された。イネで報告されている遺伝子のうち、4tRNA遺伝子以外はすべて同定された。イネ(約490kb)に比べると、本研究で同定できた配列は50kb程度足りない。この領域の解析が今後の課題である。最終的にコムギのミトコンドリアゲノムが2つの線状分子か、1つの環状分子かの決定は、その結果をまつ必要がある。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hattori, N., Kitagawa, K., Takumi, S., Nakamura, C.: "Mitochondrial DNA heteroplasmy in wheat, Aegilops and their nucleus-cytoplasm hybrids"Genetics. 160. 1619-1630 (2002)
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[Publications] Kitagawa, K., Takumi, S., Nakamura, C.: "Evidence of paternal transmission of mitochondrial DNA in a nucleus-cytoplasm hybrid of timopheevi wheat"Genes and Genetic Systems. 77. 243-250 (2002)
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[Publications] Kitagawa, K., Takumi, S., Nakamura, C.: "Selective transcription and post-transcriptional processing of the heteroplasmic mitochondrial orf156 copies in the nucleus-cytoplasm hybrids of wheat"Plant Molecular Biology. (in press). (2003)
