2003 Fiscal Year Annual Research Report
高温プロセス用グラファイト材料の酸化防止技術の開発
Project/Area Number |
12355029
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
向井 楠宏 九州工業大学, 工学部, 教授 (60023173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陶 再南 フジファインテック株式会社, 主任研究員
白水 義信 フジファインテック株式会社, 代表取締役社長(兼研究開発担当)
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Keywords | グラファイド / 酸化防止 / コーティング / ファインセラミックス |
Research Abstract |
多成分ファインセラミックスの安定分散 多成分ファインセラミックスの分散装置を開発した。それを用いてAl_2O_3、SiO_2、ZrO_2、SiC、ZrB_2等を主成分とした酸化防止剤を水溶液に安定分散することができた。酸化防止剤を安定分散したサスペンションは、固体分含有率が最大35mass%、その中最大6mass%の非酸化物(窒化物、ほう化物)を添加でき、また、粘度150mPa・s以下・1ヶ月沈殿・ゲル化しない特性を有するため、多孔質グラファイト材料への含浸に適用できる。 ファインセラミックス膜の形成 酸化防止剤の素材、配合比等の最適化を図って新酸化防止剤を開発した。空気中、1400℃まで、新酸化防止剤を含浸したグラファイト試料の酸化率は、含浸しないものと比べて66%、従来の酸化防止剤に比べて50%低下することができた。 更に、微量のほう化物、炭化物等の添加によって、ファインセラミックス膜の緻密性、グラファイトとの密着性を向上することができた。酸化防止効果を向上するため、非酸化物の添加量を向上する必要がある。多孔質グラファイトに上記の分散液を含浸・コーティングさせて、グラファイト材料の表面と内部の微細孔の表面にファインセラミックス膜を形成させた。 含浸方法 含浸方法としては、予め減圧することによってカーボン電極の気孔・隙間中の空気を抜けた(減圧・脱気)後、酸化防止剤を流し入れて含浸することが有効である。酸化防止剤を電極棒に含浸する作業を順調に行うために、酸化防止剤の粘度を150C・P以下制御させ、カーボン材料との濡れ性を向上することが望ましい。
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