2001 Fiscal Year Annual Research Report
海洋における動物行動追跡のための超小型アルゴスポップアップタグの開発と実用化
Project/Area Number |
12356006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塚本 勝巳 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10090474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 正 東京大学, 海洋研究所, 教務職員 (00151572)
山上 隆正 東京大学, 宇宙科学研究所, 助教授 (40013718)
西村 純 東京大学, 理学系研究科, 名誉教授 (40013619)
星野 肇夫 NTTエレクトロニクス, 新規事業開発室, 担当部長(研究職)
青山 潤 東京大学, 海洋研究所, 助手
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Keywords | 行動追跡 / アルゴスシステム / ポップアップタグ / 圧力センサー / 耐圧容器 / 切離し装置 / 海洋生物 |
Research Abstract |
13年度は現用の小型アルゴス送信機を使用して,下記の通り小型アルゴス・ポップアップタグシステムを試作した。 1.小型アルゴス送信装置(データ蓄積を含む)と,圧力および温度計回路の製作。 2.1.4mm厚のCFRP(カーボンFRP)製の容器を試作し,送信機および回路等を組込んだタグを完成。 試作したタグの諸元は,以下の通りである。 寸法:本体長(180mm),外径(31mmφ),全重量:134.4g,送信電力:500mW,8ビットCPU,RAM:4Kバイト2ch・ADC内蔵,計測:圧力(水深)および温度(水温),データ取得間隔:1分〜24時間,データ取得個数:720固定,浮上後データ送信間隔:90秒(45〜255秒設定可能),送信時間:920ms,データ送信期間:10日以上。 このタグを東京大学海洋研究所大槌臨海研究センター地先の海域において,海上に浮遊させてアルゴス衛星とのデータ通信を試みた。その後,タグを海中水深40mの海底に沈め,外部タイマーを用いて海底から浮上させ,アルゴス衛星との通信を行った。海上試験に先立ち,相模原の宇宙科学研究所屋上において,衛星との会合試験を行ったところ,特に問題なく良好なデータを得ることができた。また,海上試験においては,ポップアップタグはほぼ当初の予定通りデータを取得できることを確認した。さらに海中から切り離されたタグは期待通り浮上し,衛星へデータを送信するなど,一連の作業が自動で順調に行われることがわかった。 一方で,タグの親ウナギへの装着方法を種々検討した結果,背側に一点支持する方法がよいと判断された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] AOYAMA, Jun et al.: "Preliminary study on the movements of yellow and silver eels in the river mouth of the Fukui River, Japan, revealed by accoustic tracking"Hydrobiologia. (in press). (2002)
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[Publications] AOYAMA, Jun et al.: "The first tracking studies on yellow and silver eels, Anguilla japonica, in the estuarine habitat"Journal of Taiwan Fisheries Research. (in press). (2002)