2001 Fiscal Year Annual Research Report
行動する動物からニューロン並列活動を計測する共焦点スキャンシステムの開発
Project/Area Number |
12358013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小田 洋一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (00144444)
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Keywords | 共焦点レーザスキャン / 光学測定 / 並列処理 / ゼブラフィシュ / 網様体脊髄ニューロン / ニューロン群活動 / カルシウムイオン / マウスナー細胞 |
Research Abstract |
本研究は,無傷の動物から脳回路網の活動を単一のニューロンレベルで光学計測する非侵襲計測システムを構築し,試用することを目的とする.本年度は,昨年度製作した共焦点レーザー高速スキャンシステムの画像処理システム部分を開発を加え,開発した光学計測システムを用いて,実際にゼブラフイッシュの脳ニューロンの活動を計測した.512×512画素のイメージを260ミリ秒ごとに取り込む平面スキャンと1走査線を2ミリ秒ごとに取り込むラインスキャンを主に用いて,ゼブラフィッシュ稚魚の後脳に存在するマウスナー細胞の抑制性シナプス応答を記録することに成功した.ゼブラフィッシュの稚魚は体が透明であるので,カルシウム蛍光指示薬(Calcium Green-1Dextran)でラベルしたニューロンの活動を体の外から光学計測できた.マウスナー細胞の活動電位に伴う蛍光強度の変化は,べースラインのおよそ60%であり,加算処理をせずに単一のニューロンの活動を記録できた.抑制性シナプス応答がこの活動電位に伴う蛍光応答を減弱させることを利用して,抑制応答を計測した.光学計測したシナプス応答は,パッチクランプ法を用いて電気生理学的に記録したシナプス電流により確認した.本研究成果は,無傷動物の脳から抑制性シナプス応答を計測した初めての例で,Joumal of Neuroscience誌に発表した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takahashi, M.: "In vivo imaging of functional inhibitory neworks on the mauthner cell of larval zebrafish"J. Neurosc.. (in press). (2002)
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[Publications] 小田洋一: "逃避運動の制御と学習を担うマウスナー細胞。In:魚類のニューロサイエンス-魚類神経科学研究の最前線-pp. 22-37"恒星社厚生閣. 310 (2002)