2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12375001
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Research Institution | National Science Museum |
Principal Investigator |
真鍋 真 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 主任研究官 (90271494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
籔本 美孝 北九州市立自然史博物館, 主査
重田 康成 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究官 (30270408)
加瀬 友喜 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 室長 (20124183)
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Keywords | 魚竜 / 海生爬虫類 / 三畳紀 / カナダ / 古生態 / 古環境 / 海生適応 / 適応放散 |
Research Abstract |
魚竜進化の初期,三畳紀における適応放散と,その背景となった生態系,環境的側面を総合的に解析するため,カナデイアンロッキー山中の三畳紀前期,中期,後期の魚竜産地の現地調査を行った.(1)三畳紀後期Pardonet層:平成10年度より発掘中の推定全長23メートルの魚竜の発掘を完了し,州立公園規則に従い,発掘地の埋め戻しを行った.魚竜化石と同じ場所からシーラカンス類に分類できる鱗化石が発見され,カナダの三畳紀後期からは初めてシーラカンス類を確認することが出来た.古生態,古環境の酸素同位体解析のためのサンプルを採集し,ノースカロライナ州立大学で分析が行われている.約200キロ離れた地点でも巨大な魚竜化石があるとの情報が寄せられ,現地調査を行い,その存在を確認した.(2)三畳紀前期・中期Sulphur Mountain層:新しい魚竜,魚類化石産地を発見し,約50点の追加標本を採集した.層序学的な調査をおこなった結果,コノドント化石により三畳紀前期であることが確認され,良好な化石産地の少ない三畳紀前期の新産地を開拓できたことになる.(3)系統学的,古生物地理学的な研究のため,アメリカ(カーネギー博物館,フィールド博物館,アメリカ自然史博物館),カナダ(アルバータ大学),イギリス(ロンドン自然史博物館)で脊椎動物の比較標本の研究を行った.三畳紀には属レベルで同じものが世界的に分布する傾向を魚類,爬虫類で確認した.(4)研究総括のためSusan Evans(イギリス),Xiao-chun Wu(カナダ)が平成14年3月に来日した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nicholls, E.L., M.Manabe: "A new genus of ichthyosaur from the Late Triassic Pardonet Formation of British Columbia : bridging the Triassic-Jurassic gap"Canadian Journal of Earth Sciences. 38. 983-1002 (2001)
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[Publications] YABUMOTO, Y., T. UYENO: "Triassic fishes from the Mine Group in Yamaguchi, Japan"III International Meeting on Mesozoic Fishes, Serpiano. 26-31 (2001)