2002 Fiscal Year Annual Research Report
臨床場面における描画法の理論的・実証的研究-画像データベース・システムの「視点探索ルール」開発とその発展的利用を通じて-
Project/Area Number |
12410034
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
皆藤 章 京都大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (70204310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 英也 京都大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (60346096)
奥田 亮 大阪樟蔭女子大学, 人間科学部, 講師 (90321174)
山中 康裕 京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30080162)
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Keywords | 描画 / 画像データベース・システム / 視点探索ツール / データベース / バウムテスト / 幹先端処理 / 風景構成法 / 糖尿病 |
Research Abstract |
視点探索ツールとして開発されたデータベースへ新しい描画を蓄積する作業を継続するとともに、蓄積された描画を心理臨床家数名により丹念に一枚ずつ検討する場を持つことにより、描画を見る視点を培った。昨年度に引き続きデータベースを用いたバウムテストの研究を行った。特に今年度は、幹先端処理のもう一つの方略として考えられる「包冠」についての検討を行った。われわれは包冠線も含めて幹先端を包んでいる領域を「エリア」と名づけ、そのエリアがバウムにとってどのような機能を持ちうるかについて議論を重ね、それと同時に「包冠」という視点を通じたバウムへのコミットメントを深めていった。その成果については、日本心理臨床学会第21回大会にて発表を終えている。 一方、糖尿病を持つ方に面接での語りと描画(風景構成法・自由画・糖尿病についてのイメージ画))の調査によって「糖尿病を生きるとはどういうことか」「どのような糖尿病のイメージを抱いているか」という点についての研究を行った。その成果についても日本心理臨床学会第21回大会にて発表を終えている。 風景構成法に関しては、作品を理解する新たな方法を模索するため、個々の作品を検討する機会を重ねてきた。その成果について来年度の日本心理臨床学会にて発表する予定である。
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[Publications] 奥田亮, 鶴田英也, 中野祐子, 山川裕樹, 安立奈歩, 西堀智香子, 松山真弓, 鳴岩伸生: "バウムテストの幹先端処理に関する研究-III:「包冠」という視点"日本心理臨床学会第21回大会発表論文集. 310 (2002)
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[Publications] 山崎玲奈, 中野祐子, 山川裕樹, 鳴岩伸生, 飯野秀子: "糖尿病者への心理臨床的理解の試み(1)"日本心理臨床学会第21回大会発表論文集. 135 (2002)