大都市における社会-空間構造と社会的ネットワークに関する研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12410052
• Research Institution: Tokyo Metropolitan University
• Principal Investigator: 松本 康 東京都立大学, 都市科学研究科, 教授 (80173920)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 丹辺 宣彦 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (90212125) ; 玉野 和志 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00197568) ; 森岡 清志 東京都立大学, 都市科学研究科, 教授 (50125358) ; 田渕 六郎 名古屋大学, 環境学研究科, 講師 (20285076)
• Keywords: 都市度 / 社会的ネットワーク / 社会-空間構造

Research Abstract

平成12年度に実施した郵送調査のデータ・クリーニングと予備分析を行った。郵送調査のため、記入が不備な調査票が多く、データ・クリーニングに相当の時間を要した。
予備分析の結果、居住地の都市度と社会的ネットワークの関連については、従来の研究とは、異なる結果が得られた。(1)親族ネットワーク規模は、居住地の都市度とともに減少する。この効果は、きょうだい数の効果を調整してもなお有意である。(2)隣人ネットワーク規模は、居住地の都市度とともに減少するが、この傾向はとくに男性の場合に顕著である。(3)地域友人数は、居住地の都市度とともに減少する。この効果はとくに、瑞浪市における同年会参加が地域友人数を増加させていることによって強められている。中距離友人数は、これまでの研究と同様に、都市度とともに増加するが、都市圏内友人数は地域友人数の大きさを反映して、都市度とともに減少する結果となった。こうした知見の理論的含意について検討中である。
上記の他、サポート項目、意識項目との関連等の分析は、来年度以降の課題である。