2002 Fiscal Year Annual Research Report
社会調査活動の多様な形成と相互作用の国際比較に関する基礎的研究
Project/Area Number |
12410062
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
阿部 實 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (00105032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱谷 正晴 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (60017639)
中村 陽一 立教大学, 大学院・21世紀社会デザイン研究科, 教授 (40285185)
井出 裕之 大正大学, 人間学部, 助教授 (50223128)
後藤 隆 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 助教授 (30205603)
村上 文司 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (40210017)
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Keywords | 社会調査史 / 社会調査作品 / 歴史的調査作品 / 新しい調査活動 / 調査過程 / 相互作用 / 質的データ分析 |
Research Abstract |
社会調査史研究の基本軸を以下のように定めた。 (1)社会思想史、社会史、社会調査方法史の3つの側面から、社会調査史上のピボットとなる作品を、地域、時代別に選定する。 (2)選定された調査作品を、調査者(グループ)の調査過程(企画、実行、分析)に即して再構成する。 (3)再構成された作品間での影響関係、相互作用要因を取り出す。 B(1)〜(3)にくわえ、次の2つの補助軸を設けた。 (4)歴史的調査作品だけでなく、現在多様に展開されているNPO等による新しい調査活動をも視野に入れ、社会調査史の時間的カバレッジを拡張する。 (5)社会調査史上、統計調査との関係で、対抗的相補性をもつとみなされてきた「質的」データ分析の系譜を、近年の関連研究の蓄積をふまえ、体系的に整理する。 具体的には、ブースのロンドン貧困層調査、ヴェーバーの労働調査、フロムのメキシコ調査、ラザースフェルドの恐慌下マリエンタール調査、トーマス&ズナニエツキのポーランド移民調査について、(1)〜(3)の作業をおこなった。また、新しい調査活動のひとつとして、日本のNPO活動における市民調査活動の系譜を整理した。「質的」データ分析については、内外250の関連文献について、内容上のポイントを整理した。
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