2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12410098
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松本 彰 新潟大学, 人文学部, 教授 (50165875)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 雅博 青山学院大学, 文学部, 教授 (90181164)
遅塚 忠躬 日本大学, 文理学部, 教授 (30083223)
立石 博高 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00137027)
瓜生 洋一 大東文化大学, 法学部, 教授 (30107841)
原 聖 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (20180995)
|
Keywords | 国民国家 / 帝国 / アイデンティティ / 帝国主義 / ブリテン |
Research Abstract |
本年度は、3年計画の初年度にあたるが、分担者全員が参加する研究会を三回、行った。それぞれの研究会のために研究打ち合わせを頻繁に行い、グループごとの準備会も行った。2000年9月に新潟大学において「ドイツとイギリスにおける帝国と国民国家」をテーマに、『「イギリス」であること-アイテンティティ探求の歴史』を編集した指昭博氏と、ドイツ人研究者ティノ・シェルツ氏をゲストに招いて研究会を行った。ドイツ史におけるドイツ史とオーストリア史の関係、イギリスにおけるイングランド史とブリテン史の関係など、基本的な問題について理解を深めることができた。10月には、慶応義塾大学において、研究分担者、遅塚忠躬、柳川平太郎の個別報告による研究会を行った。2001年2月には、湘南国際村において、言語問題を中心にフランスにおける「帝国と国民国家」について精力的に研究を発表している三浦信孝氏、第三共和制期の「国民形成」についての研究者である工藤光一氏を招いて、「フランスにおける帝国と国民国家」をテーマに研究会を行った。フランスにおける共和主義と帝国主義、フランスにおける多文化主義などについて、活発な議論を行った。本年度の研究を通じて、「帝国と国民国家」をめぐるドイツ史、イギリス史、フランス史における研究状況を確認し、今後の課題を明らかにする上で、かなりの成果をあげることができた。来年度は、スペインでのワークショップも予定しており、スペインを含めたヨーロッパ近代における「帝国と国民国家」をめぐる問題について、検討していきたい。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 瓜生洋一: "信号機と暗号-フランス革命期のテレコミュニケーション"ことばと社会. 4. 6-23 (2000)
-
[Publications] 岩井淳: "初期ステュアート期の外交政策と国際関係"静岡大学人文学部人文論集. 51-1. 1-36 (2000)
-
[Publications] 松本彰: "書評 J.コッカ編望田幸男監訳『国際比較近代ドイツの市民』"図書新聞. 2521号. 5 (2001)
-
[Publications] 松本彰: "書評O.ダン.末川清他訳『ドイツ国民とナショナリズム』"社会経済史学. 66-6(掲載決定)(未定). (2001)
-
[Publications] 立石博高(編): "スペイン・ポルトガル史"山川出版社. 464 (2000)