2000 Fiscal Year Annual Research Report
中国の近代経済成長と構造変化に関する数量的・総合的分析:日本との比較発展史
Project/Area Number |
12430019
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
南 亮進 東京経済大学, 経済学部, 教授 (80017657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 亨 信州大学, 人文学部, 教授 (10143520)
牧野 文夫 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70190337)
小野 旭 東京経済大学, 経済学部, 教授 (60054318)
劉 徳強 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10240417)
関 権 一橋大学, 商学研究科, 助教授 (40285086)
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Keywords | 中国経済 / 経済発展 / 経済統計 / 国民所得 |
Research Abstract |
平成12年度には、大きく分けて2種類の研究実績を残した。第1は中国経済統計の収集とそれにもとづく推計作業である。これに関しては、研究分担者の個人あるいは共同研究を基礎にしたもので、その成果は3回にわたるメンバー全員が参加した研究会で報告された。その概要(研究会の実施日、報告者。報告論題)は以下の通りである。第1回 平成12年6月10日:杜進「戦後中国財政統計の推計」、牧野文夫・羅歓鎮「戦前期中国における個人消費統計-食料支出を中心に」。第2回 10月28日:羅歓鎮「中華民国期における人口・労働力の推計」。第3回 12月23日 南亮進・薛進軍「戦後の産業別労働力の推計」、座仁平「中華民国期の財政と財政統計について」。また薛進軍、座仁平(研究協力者1名同行)が中国に出張し、戦後の人口・労働力統計について国家統計局の専門家から情報を得たり、旧満州国の経済統計についての資料収集を行ったりした。 第2は改革開放以降の中国経済の分析で、過去に収集・蓄積した中国経済統計資料を基礎に中国経済の全体像を明らかにする作業を行った。その内容は、経済成長の概観、移行経済(市場経済化)の特質、工業化・産業構造の変化、国有企業改革の評価、農業の発展、労働市場と失業、金融改革、貿易の発展、外資導入、中国脅威論、日中関係、環境・エネルギー問題、改革開放の評価で、この作業には研究分担者以外からも数人の協力を得た。本作業は単に中国経済の内容紹介にとどまらず、国際比較特に本研究課題である「日本との比較」に重点が置かれたことに特徴がある。その成果は、南亮進・牧野文夫編『中国経済入門』日本評論社として平成13年1月に公刊された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 関権: "中国自転車工業のアンバランス的発展"一橋論叢. 123(5). 12-34 (2000)
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[Publications] 関権: "中国自転車工業の発展とイノベーション"一橋論叢. 124(5). 16-32 (2000)
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[Publications] 久保亨,牧野文夫: "Industrial Output Index Estimates in Republican China"Constructing a Historical Macroeconomic Database for Trans-Asian Regions(International Research Workshop on the Asian Historical Statistics Database). 73-84 (2000)
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[Publications] 久保亨: "戦間期中国の対外政策と経済発展"秋田,龍谷 編『1930年代のアジア国際秩序』渓水社. (近刊). (2001)
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[Publications] 劉徳強: "中国における所得格差と社会不安"南亮進・他 編『所得不平等の政治経済学』東洋経済新報社. (所収). 101-127 (2001)
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[Publications] 南亮進,牧野文夫 編(座仁平,劉徳強,羅歓鎮,薛進軍,関権,杜進分担執筆): "中国経済入門"日本評論社. 236 (2001)
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[Publications] 羅歓鎮: "民国人口の再推計:1912〜36年"法政大学比較経済研究所. 29 (2000)
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[Publications] 随清遠: "1950-1990年代の中国金融"法政大学比較経済研究所. 29 (2000)