2000 Fiscal Year Annual Research Report
特殊函数の現代的発展-表現論と複素積分からのアプローチ
Project/Area Number |
12440010
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三町 勝久 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40211594)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 敏恵 九州大学, 大学院・数理学研究院, 講師 (40253398)
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (70202017)
黒川 信重 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70114866)
|
Keywords | 超幾何函数 / 岩堀・ヘッケ環 / 組み紐群 / ツイストサイクル / KZ方程式 / 複素積分 / セルバーグ型積分 / 球函数 |
Research Abstract |
ガウスの超幾何函数の良い多変数化に向けて、ルート系に付随する超幾何函数と複素積分の研究の二つのながれを統一的に把握するのが本研究の目的であった.この目的に向けた今年度の特筆すべき成果は、ねじれホモロジーの研究の進展にある. 具体的には、ある種のセルバーグ型積分に附随するねじれホモロジーの空間上に岩掘-ヘッケ代数の既約表現を構成することに成功した.これは、ホモロジーのジェネリシティー条件の崩れる場合に生ずる部分空間を旨く取り出すことによって実現されたのであるが、これは、代数幾何学・位相幾何学そして微分方程式論の専門家がいつも避けて来た場合に相当している.ジェネリシティー条件の崩れる場合の研究が多変数の超幾何函数および球函数の解明に必要不可欠であると代表者は常々主張して来たが、今回の進展はそれを裏づけるものと考えたい. また、ジェネリシティー条件の満たされる場合では、組み紐群の表現の具体的構成を行った.そして、SU(2)量子群に関するR-行列が、やはりねじれホモロジーの空間に実現することを示す事が出来た.これは、組み紐群の表現は線形かという位相幾何学の基本問題に深く関連しているので、今後、詳細な検討を行う予定である(以上の論文は準備中). ところで、多重ゼータ値との関連を明らかにすることも、本研究での重要課題であるが、これについては分担者・金子を米国に派遣し、Mike Hoffman(U.S.Naval Academy)らと行った研究連絡による情報収集は今後の展開に有用になると期待している.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] K.Mimachi: "A duality of the Macdonald-Koornwinder polynomials and its application to the integral representations"Duke Math.J.. (to appear).
-
[Publications] M.Kaneko: "The Akiyama-Tanigawa algorithm for Bernoulli numbers"Electronic J.of Integer Sequences http : //www.research.att.com/〜njas/sequences/JIS/. 3. (2000)
-
[Publications] M.Kaneko: "Hypergeometric modular forms and supersingular elliptic curves"Proceedings of the Moonshine conference in Montreal 1999 . (to appear).
-
[Publications] M.Kaneko: "When is a polygonal pyramid number again polygonal?"Rocker Mountain J.. (to appear).