2000 Fiscal Year Annual Research Report
短寿命核に対するミュオンX-線分光のための元素選択型イオン源システムの研究
Project/Area Number |
12440071
|
Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
宮武 宇也 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50190799)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 猛順 日本原子力研究所, 物質科学研究部, 主任研究員
石山 博恒 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50321534)
鄭 淳讃 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (00262105)
小泉 光生 日本原子力研究所, 物質科学研究部, 研究員
飯村 秀紀 日本原子力研究所, 物質科学研究部, 副主任研究員
|
Keywords | アブレーション / 共鳴イオン化 / ECR多価イオン源 |
Research Abstract |
当初の計画では、本システムの実用機を大強度陽子加速器計画の短寿命核装置に設置すべきものとしていたが、それに先だって日本原子力研究所東海研究所タンデム施設への短寿命核装置移設が明かとなった。そこで移設後の短寿命核装置への設置を目標に、今年度の計画を、1)アブレーション実験の開始にくわえて、2)元素選択型レーザーイオン源の改良実験、3)一価イオンのプラズマ直接入射による多価イオンへの変換効率測定のためのECRイオン源テストベンチ製作とした。 1)Nd:YAGレーザーの搬入が遅れたため、まずXeClエキシマレーザー(308nm、繰り返し周波数1-10Hz)を用いて、アブレーションによる放出粒子中の中性原子とイオンの割合、レーザー強度依存性などを測定した。レーザービームを真空チェンバー中に置いた銅ターゲットに入射し、発生するイオンをラングミュアプローブで、原子を膜圧計でそれぞれ測定した。レーザー強度は0.7-8.5J/cm^2の間で変化させた。得られた結果の一例として、レーザー強度の増加に伴ってイオンエネルギーは約30eVから400eVまで増加することが確かめられた。 2)エキシマレーザーとダイレーザーを組みあわせて、^<16>Oビームと^<12>C標的との核反応により生成した^<25>Al(T_<1/2>=7.2sec)の選択的イオン化と、質量分離に成功した。レーザー光を、標的脇にセットした高温キャビティに直接入射し、標的より蒸発してキャビティ中に放出されたAl元素の選択的イオン化を行っている。イオン化効率がまだ低いため今後高温キャビティ部分に改良を加える。 3)イオン源のテストベンチは、12年末に完成した。これは、2.45GHzの一価イオン生成用ECRイオン源,14GHzの多価イオン変換用ECRイオン源および、質量分析系、一価イオン入射系などからなる。現在、最適な一価イオン入射条件を調査中である。
|