2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12440072
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
中村 健蔵 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10011735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 卓 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (70290856)
作田 誠 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (40178596)
森 義治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (30124176)
久野 良孝 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30170020)
小林 隆 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (70291317)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 長基線ニュートリノ振動 / ニュートリノファクトリー / 加速器ニュートリノ実験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)世界に先駆けて開始されたK2K長基線ニュートリノ振動実験を進め、その結果を国際的に発信すること;(2)長基線ニュートリノ振動実験に関する調査及び情報交換;(3)ニュートリノファクトリーに関する調査検討である。 (1)については、平成13年度前半においてK2K実験は予定通りデータを蓄積したが、13年11月に発生したスーパーカミオカンデの光電子増倍管大量破損事故により、14年1月からの実験は14年末まで延期せざるを得なくなった。しかし、実験結果は各段階で世界的な興味をもって迎えられている。まずK2K実験の最初の正式論文がPhysics Lettersに掲載された。また本年度も各種国際会議で実験の途中結果を招待講演として発表した。さらに、13年12月に「The First International Workshop on Neutrino-Nucleus Interactions in the Few GeV Region」をKEKで開催し、K2K実験の前置検出器で得られつつあるニュートリノ・原子核反応について集中的に議論した。 (2)については、13年5月につくばで「JHFニュートリノ実験国際ワークショップ」を開催して日本の大強度陽子加速器を用いる長基線ニュートリノ振動実験計画を中心に議論し、また14年1月にCERNで行われた次世代ニュートリノ検出器のワークショップに中村と小林が出席してJHFでのニュートリノ実験計画について報告した。 (3)については、森、久野、中村が中心となって13年5月につくばでニュートリノファクトリーに関する第3回目の国際ワークショップ「NuFact02」を開催した。また、森と久野は日本のニュートリノファクトリー構想としてFFAG加速器を用いる方式を立案して欧米の研究者から注目を集め、現在150MeV FFAGの開発研究が進められている。 本年度は、各研究項目毎の国際ワークショップ開催など、活発に研究活動を展開した。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] S.Fukda, K.Nakamura et al.: "Solar ^8B and hep Neutrino Measurements from 1258 Days of Super-Kamiokande Data"Physical Review Letters. 86巻25号. 5651-5655 (2001)
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[Publications] S.Fukda, K.Nakamura et al.: "Constraints on Neutrino Oscillations Using 1258 Days of Super-Kamiokande solar Neutrino Data"Physical Review Letters. 86巻25号. 5656-5660 (2001)
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[Publications] S.H.Ahn, K.Nakamura et al.: "Detection of Accelerator-Produced Neutrinos at a Distance of 250 km"Physics Letters B. 511巻. 178-184 (2001)
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[Publications] K.Nakamura: "Status of K2K"Nuclear Physics B(Proc. Sappl.). 91巻. 203-209 (2001)
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[Publications] K.Nakamura: "Results from Super-Kamiokande and Status of K2K"Naclear Instruments and Methods A. 472巻. 329-342 (2001)
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[Publications] 中村健蔵: "ニュートリノ振動実験の現状と将来"日本物理学会誌. 56巻11号. 826-835 (2001)
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[Publications] 中村健蔵: "巨大ニュートリノ検出器"技術と経済. 413巻. 13-21 (2001)
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[Publications] K.Horie, Y.Kuno et al.: "Measurement of Γ(Kμ3)/Γ(Ke3)Ratio using stopped Positive Kaons"Physics Letters B. 513巻. 311-318 (2001)
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[Publications] T.Miura, Y.Kuno et al.: "The Matter Effect to T Violation at a Neutrino Factory"Physics Review D. 64巻. (2001)
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[Publications] Y.Kuno, Y.Okada: "Muon Decay and Physics beyond the Standard Model"Reviews of Modern Physics. 73巻. 151-202 (2001)
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[Publications] S.Adler, Y.Kuno et al.: "Search for the Decay K^+→π^+π^0νν"Physical Review D. 63巻. (2001)