2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12440122
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本多 了 東京大学, 地震研究所, 教授 (00219239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬野 徹三 東京大学, 地震研究所, 教授 (10216567)
岩瀬 康行 防衛大学校, 応用科学群, 助手 (40294516)
中久喜 伴益 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10263667)
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Keywords | プレートテクトニクス / マントル対流 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
現在のプレート運動を説明するモデルの構築においては、プレート境界のレオロジーがプレート運動に与える効果を調べた。その結果、プレート境界を適度に柔らかくすれば、どのようなレオロジーを考慮しても、結果に大きな影響を与えない事が判明した。また、このモデルを地球シミュレータに実装し、プレートの沈み込み角度がプレート連動に与える影響に関する予備的な計算を行い、沈み込み角度がプレート同士のカップリングに影響を与えそうな事が判明した。沈み込み帯の背弧側のマントルの流れの様相を明らかにするために三次元モデルを構築し、背弧に小規模対流の存在の可能性について検討を行った。その結果、背弧に粘性が1018Pa secから1019 Pa secであり厚さが80km程度の低粘性層が存在すれば、火山の分布等から推定されているHot Fingersを説明しうる可能性が明らかにされた。沈み込みが、どのように開始されるかを詞べる為に、二次元のダイナミックな沈み込み帯のモデルを構築し、いわゆるリッジ・プッシュ等の影響を調べた。その結果、スラブが150-230kmの深さになった時、はじめて自発的に沈み込みが始まる事が分かった。その他、マントル対流と大陸の相互作用について、大陸の動きをある程度、考慮したモデルを構築し、大陸が地表面の約30%程度を覆えば、大陸の離合・集散が起こる事を示した。また、パラメータ化対流論を用いて、プレートテクトニクスの開始時期について考察した。
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[Publications] S.Honda: "Possible existence of small-scale convection under the back arc"Geophysical Research Letters. 21. 2043-2047 (2002)
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[Publications] Y.Matsuda: "Numerical simulation of rock fracture using three-dimrnsional extended discrete element method"Earth Planet. Space. 54. 367-378 (2002)
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[Publications] 中久喜伴益: "マントル対流の数値モデル-地球進化の統一的理解に向けて"パリテイ. 17. 61-63 (2002)
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[Publications] 熊澤峰夫: "全地球史解読"東京大学出版会. 540 (2002)